Go Forward

中邨章名誉教授のアメリカ国家行政院 フェロー就任を記念し特別講義を実施

関係者からフェロー就任の祝福を受ける中邨名誉教授 講義には多数留学生も聴講に訪れた

専門職大学院ガバナンス研究科は5月27日、中邨章名誉教授が日本人として初めてアメリカ国家行政院(National Academy of Public Administration)のフェローに就任したことを記念し、「Leadership and Public Trust in Government(リーダーシップと行政の信頼)」と題した特別講義を、駿河台キャンパス・アカデミーコモンで開催。ガバナンス研究科で学ぶ13カ国の留学生や一般学生、約50名と教職員が聴講した。

講義の冒頭、中邨名誉教授は行政を司るリーダーの特徴を過去から現代まで読み解き、それぞれの事象を学術的観点から解説。これらを通じて、これからの行政における「Good Governance(良いガバナンス)」に向けた具体的な課題や解決策を提示した。さらに「行政への信頼」を市民と地方行政の両面から分析。危機と平時の行政活動の違い、地方行政が信頼される特徴、行政への信頼を獲得するための4つの主要点などについて、具体的な事例を踏まえた議論が展開された。

終了後には、リーダーシップの文化的な差異や、今後の高齢化社会における行政の役割などについて質疑応答が行われた。

中邨名誉教授は、行政学が専門。これまでの研究実績が評価され、昨年12月3日、アメリカ国家行政院の8人目の外国人フェローに推挙された。今後は、連邦議会への政策提言、議会の諮問に対応する調査および、議会での証言などの役割が期待される。同フェローへの選出は、欧米諸国の行政や行政学に関わる研究者や実務家にとって最高の栄誉の一つとも言われており、行政学における日本やアジア地域と欧米との橋渡し役が期待される。

(専門職大学院事務室)

アメリカ国家行政院(National Academy of Public Administration)

米国連邦議会が1967年に創設し、現在約800名のフェロー(4割は国務長官や国防長官など国政経験者、3割が知事や市長など地方行政の関係者、そして政治行政の研究者)で構成されている。