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難民映画祭上映イベント「“4,000,000分の1”のシリア人のストーリー」

会場の外では写真展も開催された 座談会では映画に込めた思いなどが語られた

明治大学・立教大学・国際大学の3大学が共同で取り組む「国際協力人材育成プログラム」は7月23日、映画の上映や写真展などを通じてシリアの難民問題について考えるイベント「“4,000,000分の1”のシリア人のストーリー」を、駿河台キャンパス・グローバルホールで開催。学生や研究者、一般の方など約150人が来場した。

当日上映された、映画「目を閉じれば、いつもそこに ~故郷・私が愛したシリア~」は、多くのシリア難民の避難先となっている周辺国のヨルダンや、遠く離れた日本で生活するシリア難民の日常生活を取り上げたドキュメンタリー作品。シリアと関わり、シリア人の声を聞いてきたことを共通点とする、学生、社会人、NPO職員、大学教員によって制作され、昨年秋に開催された国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)主催の第10回難民映画祭において上映された。

上映後は、ディレクターとしてこの映画の制作に携わった国際日本学部の岸磨貴子特任准教授を進行役として、制作者・出演者による座談会が行われた。「約400万人といわれるシリア難民の、一人ひとりの物語を通して現状を知ってもらいたい」という制作者の熱い思いが語られた。また、中東地域の紛争や難民問題など最前線で取材を行うジャーナリストの藤原亮司氏、国際NGO団体「難民を助ける会(AAR Japan)」で活動する景平義文氏からは、シリア国内の様子やトルコにおけるシリア難民の窮状が紹介されるなど、報道では伝わらないシリアの現状が明かされた。