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折紙も微生物も数理で解明「高校生のための先端数理科学見学会」

巻き取り折紙をレクチャーする石田講師

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)、大学院先端数理科学研究科現象数理学専攻、総合数理学部現象数理学科は8月8日、東京都高等学校数学教育研究会との共催による「高校生のための先端数理科学見学会~現象数理学への誘い~」を中野キャンパスで開催した。

「数学って何の役に立つの?」という高校生の疑問に答えるべく、数学と身近な生活とのかかわりや、数学を応用した面白い取り組み・実験などについて、大学教員が最先端の研究事例を基に解説するもの。4回目の開催となる今年は、高校生や高校教員約70人が参加した。

プログラムは、「折りたたみの数学~折紙が広げるハイテクの世界~」(石田祥子理工学部専任講師)、「みなさん、『アクチュアリー』を知っていますか?」(尾上辰徳先端数理科学研究科博士前期課程2年)、「鏡に映すと一部が消える『透身立体』の秘密」(杉原厚吉研究・知財戦略機構特任教授)、「くりかえすチカラ」(二宮広和総合数理学部教授)、「微生物集団によるパターン形成の数理」(末松信彦総合数理学部専任講師)、「非生物に見られる『賢さ』を活用する数理」(上山大信総合数理学部教授)の6つのテーマ。

MIMSの研究員として折紙工学を研究する石田講師は、伝統的な折紙の「折る」ことで大きく形状を変化させる技術が、我々の生活の中に多く取り入れられている点について紹介。これを数学的視点で応用することにより、半導体製造装置や医療器具、さらには宇宙産業まで応用・発展できることを説明した。さらに、折りたたむための条件や、巻き取り折紙の作成など、実際の作業を通して折紙と数理科学の関連性について高校生にわかりやすく解説した。