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文部科学省「大学の世界展開力強化事業」(タイプB)に採択—ASEAN・CLMV15大学との連携プログラムを始動

このほど、文部科学省が公募した平成28年度「大学の世界展開力強化事業~アジア諸国等との大学間交流の枠組み強化~」タイプB(ASEAN地域における大学間交流の推進)に、本学から申請していた「CLMVの持続可能な都市社会を支える共創的教育システムの創造」が採択された。この事業(タイプB)には、全国の国公私立大学等から52件の申請があり、採択数は8件だった(私大は本学を含め2校)。

 近年、経済成長が目覚ましいカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムといったCLMV諸国。しかし、こうした急速な都市化は、都市の過密と地方の過疎(高齢化)、環境破壊や公害、地域的な経済格差などを生み出す危険性を孕んでおり、この是正に長い時間と大きなコストを伴うことは、CLMV近隣諸国の実態を見ても明らかである。こうした実情に鑑み、本構想では、ASEAN・CLMV諸国の連携15大学と共に、日本の過去の教訓を踏まえた「先進的なアジア型の将来都市構想」と、これを実現する「共創的教育システム」を創造することを目的としている。

 本学はこれまで、政治経済学部、理工学部建築学科・理工学研究科建築学専攻、情報コミュニケーション学部を中心にCLMV諸国で豊富な交流プログラムを行ってきた。今回はこれを基礎とし、具体的には、(1)「明治大学アセアンセンター」における共創FDワークショップとCLMV学生会議、(2)企業・国際機関と学生との協働(PBL型体験学習)、(3)教育の質保証とFD Certificateの発行を通じて、派遣528人、受け入れ334人の相互交流、域内交流500人、遠隔配信による300人の交流を実現させ、「持続可能な都市社会を支える共創人材」を生み出す。

 明大生と発展途上にあるCLMV諸国の学生とが協働することで、異なる視点から自国の問題を理解すると同時に自国の問題の特殊性を自覚し、経済や技術の発展段階を超えて共通の問題にアプローチできる専門知識や能力を養い、言語や文化の違いを超えて現実的な合意や価値の形成(共創)を実現できる人材の養成を目指す。