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ズームアップ 第557回「全日本導く、頼もしき主将」

剣道部 大亀 杏



3年間遠ざかったインカレ出場権をラストイヤーにして取り戻した。全日本女子学生優勝大会を懸けた帝京大戦。先鋒(せんぽう)が1本取られ、一歩劣勢の状態で試合が進んだ。しかし、この時副将として出場した大亀杏(商4=守谷)は決して焦らず、1本取り返し、試合を振り出しに戻した。続く大将戦は引き分けとなり、代表戦へ。ここで立ち上がったのは大亀だった。大学入学してから新人戦以来の2度目の代表戦。1度目は苦杯を喫したが、この日は違った。「4年生になって自信がついた」との言葉通り、堂々たる姿勢で試合へ臨むと、不安を一抹も感じさせない戦い方で試合を進める。そして最後は相手の隙を突き、メンを放つと技ありの1本。最上級生、そして女子主将としてチームを念願のインカレ出場へと導いた。

6月に行われた関東学生選手権では同期である三好絢女(経営4=麗澤瑞浪)を破り、関東王者の座に就いた。しかし、それでも満足はしない。「団体戦が一番大事」と大亀。入学してからの3年間、届きそうで届かなかった全日本への切符。それだけに団体戦への思いは一層強い。あくまで目標はインカレ出場ではなく、日本一だ。「しっかり一からやり直して優勝を目指す」(大亀)。前人未到の快挙へ、いざ再出発だ。

(おおがめ・あんず 商4 守谷 163cm)

文・写真/島村 昭二(国際3)