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国際総合研究所シンポジウム2016「EUは危機を超えられるか」

今後のEUと日本について語るブドゥラ大使

国際総合研究所(MIGA)は10月31日、EU研究会、中東研究会と合同でシンポジウム「『EUは危機を超えられるか』—中東危機と英国離脱—」(後援:日本経済新聞社)を、駿河台キャンパス・グローバルホールで開催した。

アジア・太平洋・中東の新興国、途上国の実務家・研究者を招き、世界経済、外交・安全保障、社会保障などの分野において、世界的に直面する課題に対し研究を進めているMIGA。本シンポジウムでは、戦後最大の岐路にあるEUの現状と課題について討議し、幅広い視野からEUの行方を探った。

基調講演では、駐日欧州連合大使であるヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ氏が登壇。「EUと日本」と題し、駐日欧州連合本部における自身の取り組みや、今後のEUと日本の関係性について解説した。

続いて、各分野の実務家・研究者が3つのテーマについてトークセッション。第一部の「英国のEU離脱と欧州の行方」では、MIGAの岡部直明フェローがモデレーターを務め、新たにメイ政権を発足させた英国の今後とその影響について、政治・経済の視点から議論を展開した。研究・知財戦略機構の山内昌之特任教授がモデレーターを務めた第二部「EUと中東-難民問題の背景」では、中東情勢の流動化が欧州に波及し、国際政治を揺さぶる中東欧州複合危機について、解決のシナリオを探った。第三部は「ユーロ危機は収束したか」をテーマに、国際的な金融危機の起こった背景やその分析、さらにはユーロ圏における制度改革などについて、最新の研究に基づく各氏の意見が述べられた。