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明治大学の精神は校歌にあり

校友会長 向殿 政男

校友の皆さま、明大関係者の皆さま、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

明大の最近の隆盛は、教職員、経営層などの明大関係者の皆さまのご努力、現役の学生の奮闘によるところと共に、全国、全世界でご活躍されている校友の皆さま方の現場や地域における毎日のご努力の積み重ね、社会に対する貢献の結果です。心より感謝申し上げます。

昨年の全国校友大会は、本学の創立者の一人であり、初代校長であった岸本辰雄氏のふるさと鳥取県で盛大に行われました。その時の盛り上がりもさることながら、毎年の全国校友大会の熱気には胸に迫るものがあります。また、校友会の各支部での総会、校友の集まりにおける絆の強さは、驚くべきものです。明大の良さは、“卒業生が年を経れば経るほど母校を好きになる”ところにあります。何故そうなるのでしょうか。それは、“自由性と多様性を認める校風”にあります。個を強め、主体性をもち、何事にもへこたれず、人が嫌がることも引き受け、前向きに進む心意気、クラブ活動等での経験が、先輩・後輩の関係を通じて引き継がれています。それらを体得した卒業生が、母校を振り返り、歳と共に懐かしがり、恩として感じることで、後輩を支援する気持ちにつながります。

しかし、最近気になることは、卒業式で校歌を歌えない学生が目立ち始めていることです。このような卒業生を出すことは、私学である本学の校風、従って明大の良さが薄れることを意味します。これは建学の精神に則った教育の問題であり、学長および教職員の皆さまに対して“母校を愛し、卒業生が校歌を誇らかに歌えるようになる”教育の実施を強く要請したいと考えます。

“明大の校風は校歌に良く表されている”。我々の戻るべき基本は、建学の精神を謳い上げた校歌にあります。皆さん!ぜひ、機会あるごとに、校歌を歌おうではありませんか。そのたびに母校の精神を自覚し、明るく元気で前向きに生きることを再認識しましょう。校友会は母校を全面的に支援いたします。

結びに、新年を迎える皆さまのご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。