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「新学年暦・新時間割の導入にあたって」

副学長(教務担当) 千田 亮吉

【本文1面参照】
2017年度の春学期から、明治大学の授業は従来の1コマ90分から100分に変更となり、従来の7講時から6講時に変更された新しい時間割の運用が始まります。また1コマの授業が100分になることに伴い、各学期の授業の実施週数が従来の15週から14週に変わり、さらにはこれを前半と後半の7週ごとに分けた集中講座の開講も可能となる授業期間の区分けも取り入れた新しい学年暦の運用も開始されています。

これまで本学は、学事日程の制約から、多くの祝日で休日授業を実施するなどの対応を行っても、単位付与にあたって法令上必要となる授業時間を正しく確保することが困難になっていました。また、いわゆるアクティブ・ラーニングなど、従来の講義のみで行われる授業スタイルからの転換が求められている昨今、授業における教授方法に何らかの工夫を取り入れるための仕組みを考えなければならない時期にきていました。さらには、教育のグローバル化が進む中、本学学生の海外留学や海外からの留学生の受け入れにおいて支障となっていた諸外国の大学との学年暦のズレの問題も取り沙汰されるなど、大学を取り巻く環境は大きく変わり、課題が山積となっていました。

このような中、これらの課題を弥縫的に解決するのではなく、総合的に改革する必要があるとの観点から、これを「総合的教育改革」として取りまとめました。総合的教育改革のねらいを簡潔にまとめて言うならば、新時間割による柔軟な授業設計と新学年暦による柔軟な授業配置によって、明治大学の教育に多様性と国際性を取り入れ、授業に質点転換を促し、大学の本分である「教育力」を高めることです。

新たにスタートする新時間割と新学年暦は、この総合的教育改革の土台となる枠組みを整備したものです。本当の意味での総合的教育改革は、これらの枠組みを使って、自らの授業、自らのカリキュラムに多様性と国際性をどれだけ取り入れていくかにかかっています。2017年度はこれからの明治大学の教育の転機となる年になります。皆さまのご理解ご協力をお願いいたします。