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法科大学院 ケルン大プリュッティング教授を招き講演会



法科大学院は4月6日、ケルン大学のハンス・プリュッティング教授を招いた特別講演会を駿河台キャンパス・アカデミーコモンで開催した。

プリュッティング教授は、ケルン大学の日本法研究室(Japan-Zimmer)の運営代表として多くの日本人法学者や留学生を受け入れるとともに、ドイツ法系民事訴訟法学会長、日独学術交流促進基金の評議会議長などを歴任。長年にわたり日独における学術交流を支援している。

講演は「日本におけるドイツ民法及び民事訴訟法の継受」をテーマに、中山幸二法科大学院教授が通訳を務めた。プリュッティング教授は、法の継受が言語・文化的に近い国同士で繰り返されてきた歴史的背景を振り返りながら、各国がどのように近代法を形成していったかについて、中世ヨーロッパにおけるローマ法を例に解説。日本については、近代日本の民法におけるフランス法とドイツ法の争い“法典論争”に触れ、「自己の文化的遺産を守るとともに、時代の挑戦を受け入れた」と、大きな歴史の転換点となった当時の日本を評価した。このほかにも、日独の歴史をひもときながらさまざまな視点から法の継受について論じられ、国内外の研究者約40人が熱心に聴講した。

当日は、和独・独和法律用語辞典の著者であるベルント・ゲッツェ氏が訪れるなど、会場を移して行われた終了後の懇親会では、至る所で研究者同士の交流が行われた。