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福岡高校で特別授業 生徒50人が明治大学の学びを体験

「自己組織化」を問う山口特任教授 高瀬教授は知能テストを解説

明治大学は7月27日、福岡県立福岡高等学校で特別授業を実施し、同校2年生の文系・理系合わせて50人の生徒が、明治大学の学びを体験した。

本授業は、各地域の高校生に明治大学の学びを体験してもらうことで、大学で学ぶ意義を伝えるとともに、本学の認知度向上を目的としたもの。文系クラスは文学部心理社会学科の高瀬由嗣教授、理系クラスは先端数理科学インスティテュート(MIMS)副所長の山口智彦特任教授が教壇に立ち、大学での学びを紹介した。

文系クラスを担当した高瀬教授は「心理テストと対人援助」をテーマに、大学で学ぶ心理学を用いた授業を行った。知能テストをはじめさまざまな検査を実際に行うなど、生徒たちの心理学への興味関心を刺激した高瀬教授は「心理検査は占いや遊びではなく、科学的な方法論にのっとっている」と説明。「心理検査は人を差別したり、序列化したりするものではなく、適切な支援、援助、介入を模索するためのもの」と解説した。

理系クラスでは、山口特任教授による「自己組織化~形が自然に生まれる仕組み~」と題した授業が実施された。山口特任教授は「自己組織化とは耳慣れない言葉かもしれないが、皆さんの身の回りにたくさんあること」と、生物や無生物が、自然と形を織り成す仕組みについて、これまで数々の研究者が行った実験や数式とともに紹介。日常の中で身近に起こる変化を、数学によって解明していく数理科学の面白さを伝える中で「若い時の当たり前のような疑問を大事にしてほしい。それが全ての始まりになる」と呼びかけ、授業を締めくくった。

参加した生徒は「今習っている数学や生物がつながって考えられることに驚いた。これからもっと数学を頑張ろうと思った」と、新しい発見に目を輝かせていた。