Go Forward

ズームアップ 第572回「限りない可能性秘めたスケーター」

スケート部(スピード部門) 篠原 克哉



成長著しい若武者の登場だ。1月に行われた日本学生氷上選手権では1500mで6位入賞、チームパシュートで準優勝に輝いた篠原 克哉(政経1=小海)。さらに今季は5000mの自己ベストを10秒以上更新するなど、飛躍のシーズンを過ごした。

気持ちの強さが好成績を手繰り寄せた。緊張状態で迎えた日本学生選手権の1500m。レース本番では「ここまで来たらやるだけ」と、気持ちを切り替えた。最初の300mを全体6位の24秒97で通過すると、1100mまで好タイムをキープ。そして、最終400mを全体1位のラップである30秒49で駆け抜け、6位入賞を果たした。

スケーティング技術は一級品だ。「パワーが足りない分を技術でカバーしている」。高校3年間は、ロングトラックと並行してショートトラックもこなした。その経験から、高いコーナーワーク能力が持ち味で、昨年10月の全日本距離別選手権・マススタートでは、武器を存分に生かした。四隅を巧みに回ると、平昌五輪日本代表の土屋(メモリード)や一戸(信州大)を上回る6位をマークして見せた。

チーム目標達成への原動力になる。今年度の日本学生氷上選手権では、昨年度の8位を超え5位となった明大。来年度は、部門総合3位以上を目指す。篠原は「個人で出場する2種目ともに入賞を果たす」と力強く宣言した。急成長を続ける新星の活躍に、目が離せない。
(しのはら・かつや 政経1 小海 166cm・58kg)

文・写真/渡部 伊織(政経1)