2007年度 修了生の声

高田 康章   法学未修者コース修了

高田 康章

【自己紹介】
  私は、2008年3月明治大学法科大学院を修了(2期未修)後、2010年9月、3回目の新司法試験を合格し、司法修習(新64期)を経て、現在東京弁護士会に登録して、東京にある事務所でイソ弁として弁護士人生を歩んでおります。法科大学院修了生の立場から、法科大学院に入学するきっかけ、在学中の経験、後輩へのアドバイスについて、述べたいと思います。

【明治大学法科大学院に入学するきっかけ】
  大学在学中から大学が企画する司法試験対策講座を受講し、司法試験合格に向けて勉強をしておりました。しかし、私は、いわば「お客さん」として自分から何が試験合格に必要かを考えずに講座等において与えられた知識を単に受け取る学習しかしていませんでした。これではいつまでも合格できないと思い、他大学の大学院修士課程を経た上で、法科大学院を受験しようと決意しました。

【明治大学法科大学院在学中の経験】
(1)授業が充実していたこと
  カリキュラムのページを見ても明らかなように、同大学院には豊富なジャンルの授業があります。そして、シラバスにも、各授業につき先生方が事前に検討された詳細な教育方針が記載されているため、授業前でも、それを見ながら予習に取り組むことができました。
  授業内容も初年度は講義形式が中心ですが、次第に学生と教員間で双方向の授業が増えるようになり、授業を受けながら、法律の知識とともに論理手順を身につけることができます。さらに、授業後講師控室等において授業等の質問に真摯に答えてくださる先生もいらっしゃいます。そして、授業を受けた後、自習室で復習することで、新たに学んだ法律の知識を自分のものとして身につけていくことができました。
(2)施設が充実していること
  法科大学院に入学すると、自習室において一人一つの自習机が支給され、1限の授業が始まる1時間以上前から夜の23時まで開室している自習室において静かな環境で勉強することができます。自習室内には判例検索用のパソコンが設置され、いつでも検索が可能であるほか、各自習机にはLAN環境が整えられておりインターネットにも接続が可能なので、自習室にパソコンを持ち寄り、課題のレポートを作成したり、パソコン上で課題を提出したりすることができます。さらに、自習室内にはディスカッションルームが設置され、ゼミ等を経て法律の理解を深めることもできましたし、学生同士の憩いの場としてラウンジが設置され、食事をしながら談話するなどして学習の息抜きをすることもできました。
  この他にも、法科大学院には全学部共通の中央図書館だけでなく、法科大学院専用の図書館も設置されており、授業の予習や自習に供する法律の書籍や雑誌が充実しているため、調べ物には困りませんでした。
(3)同じ目標をもって取り組む同期がたくさんいること
  法科大学院の学生は皆司法試験合格を目指して入学してきます。この志を共にする仲間は信頼し合い、親睦を深めあえる仲として一生の友達になります。私も、3年間の学生生活を通してこのような仲間をたくさん見つけることができました。法科大学院在学中には、一緒にゼミを開いて法律の議論を交わすだけでなく、試験や新刊の書籍の情報交換、さらにはお互いの悩みを相談する等良きライバルでありながら、良き友達として関係を深めました。法科大学院修了後においても、お酒を交わしながら多分野に渡る友人の話を聞く中で、お互いの仕事に刺激を与え合ったりもしています。

【後輩に向けてのアドバイス】
(1)積極的な態度で臨むこと
  実務家の中でも特に弁護士は自ら積極的に行動することがしばしば要求されます。この姿勢は、実務家だけではなく実務家養成機関である法科大学院の学生にも求められています。
  明治大学法科大学院は充実した教育環境を備えています。自習室内には、明治大学法科大学院を卒業した実務家が補助講師として皆さんの勉強や日頃の悩み相談を受ける補助講師室も常置されています。これらを利用するかどうかは学生皆さんの意識次第です。利用すればその分充実した学生生活になりますし、利用しなければ、様々な点が未消化のまま時間だけが過ぎ去ってしまいます。明治大学法科大学院に入学した暁には、後悔をしないよう積極的に勉強に取り組んでほしいと思います。
(2)自分の視野を広げること
  法科大学院の授業は他人との会話を通じて学ぶ機会が多いです。会話を通じて、皆さんは自分にない価値観に触れ、多面的な思考回路を身につけることができます。法律問題には絶対的な正解がない場面が多く登場します。他者との利益衡量による妥当な結論の模索が必要になるところ、妥当かどうかは個々人で異なるからです。その時には、自分の考えだけではなく、他人の考えを取り込みながら、妥当な結論を見出していく力が必要となります。
  明治大学法科大学院は、他の法科大学院に比べ学生の人数が多いですから、学生同士で意見交換をすることで多面的な思考を身につけていって欲しいと思います。
(3)日々を楽しむこと
  最後に、法科大学院での勉強は要求される質・量ともにハードです。日々の生活につき辛いと思うことがあるかもしれません。しかし、その思いだけでは勉強は長続きしません。やはり日々の生活に楽しみを見出すべきであると思います。そんな時に皆さんの周りには同じ目標を持った仲間がいます。お互い支え合い、充実した法科大学院生活を送っていってほしいと思います。
※2012年6月執筆

豊田 美由紀   法学未修者コース修了

豊田 美由紀

  私は2005年に明治大学法科大学院未修者コースに入学し、2008年に修了しました。 現在、名古屋大学法学研究科日本法教育研究センター特任講師として、ベトナム・ハノイ法科大学内にある同センターで法学部の学生に日本語および日本法総合科目を教えています。このような進路は法科大学院修了生としては、非常に特殊であると思います。私は元々応用言語学が専門であり、明治大学法科大学院入学前は海外の教育機関や日本の大学で日本語教育に携わっていました。
  法科大学院修了後、新司法試験の受験勉強を続けていましたが、一方で生活のためにアルバイトもしなければならず、両立に苦しんでいました。収入を確保するため、前の仕事にいったん戻ろうと考えていた時に、現職を紹介されました。以前の専門も、法科大学院で新たに勉強したことも両方生かせる仕事であると思い現職につくことにしました。
  日本法教育研究センターでの日本語教育が法整備支援のために行われているということも現職についた理由の一つです。法整備支援は明治大学法科大学院のホームページのトピックにも挙げられており、入学前から関心を持っていました。法整備支援は、法律専門家が、支援対象国の立法に関わり支援することが多いですが、その国の立法者、法律専門家となる人材を育てるということも含まれます。名古屋大学法学研究科は法整備が必要な4つの国(ウズベキスタン、モンゴル、ベトナム、カンボジア)に日本法教育研究センターを設立しており、現在私が勤務しているベトナムセンターは2007年に設立されました。
  現在、ベトナムの日本法教育研究センターでは法律専攻の学生が、日本語および日本法を週に9時間、4年間勉強しています。2年次に日本法を勉強するための準備科目として日本史・公民を履修し、3年次から日本法総合科目を日本語で学びます。日本法総合科目は日本人の法学講師が日本語で講義をし、その準備として日本語講師が日本語で書かれた講義と同内容のテキストの読解を行うというチームティーチング体制で行われています。多くの学生は日本の大学院に留学することを希望しており、日本の大学院で学んだ後は、司法省で立法に携わったり、日越双方の法律がわかる弁護士として活躍したりすることが期待されています。
  法科大学院での3年間は非常に苦しい3年間でしたが、新しい知識を得る喜びにも溢れていました。法律をゼロから根気強く教えてくださった先生方、ゼミで指導してくださった先輩方、そして、一緒に勉強した仲間たちに出会えたことにはとても感謝しています。明治大学法科大学院で学んだことは、新司法試験の受験科目はもちろんのこと、選択科目で学んだことも現在の仕事に生かされていると感じます。特に、1年次に法と裁判の基礎理論という科目を履修しましたが、そこで学んだ日本法制史の知識、日本の法継受についての理解が大いに役に立っています。また、私が学習者サイドにいて教授法面で刺激を受けたこと、例えば、教室での先生方の教え方の様々な工夫、課題に対するフィードバックの仕方なども、現在の仕事に反映されています。

 

上へ戻る

明治大学 MEIJIUNIVERSITY

© Meiji University,All rights reserved.