2008年9月6日(土)
「とっとりグランマ倶楽部」結成プロジェクト
第3段階 コミュニティ技法を学び、自分の強みを知る
「子どもの心を知る」「高齢者の心を知る」が行われました。




「子どもの心を知る」 鳥取大学地域学部准教授 神谷 哲司


親なら誰でもあるだろう悩みの具体的な例をあげ、子供の行動の裏にある気持ちを掘り下げていくことにより子供との接し方を考えていく講義は、とても分かりやすく、子供を持つ親としても納得感のある内容でした。

人や文化、地域によって価値観は違うし、子供の気質によっても違う子育てに「何が正しい」というものはない。「立派な大人」にするための子育てではなく、生涯を生きていく力をつける子育てを…という言葉は、とても説得力がありました。

今日の講義を聴いたグランマの皆さんが、子育てに悩む若いお母さんに、少しでも今日のお話しを伝えて行ってくださるといいな…と思いました。
    




「高齢者の心を知る」鳥取大学医学部講師 前田 惠利


「高齢者」と言ってもみんな同じではなく、自分にとっては「私」という固有の存在…ということをベースに、身体的な変化、心理学者の記述に基づく年齢ごとの心の変化など、幅広いお話しでした。

人が老年期を迎え、よき聞き手を得て人生を想起し、回想することが、人生の統合を達成する、すなわち人生に意味を探求し、見出す上で助けになる。自分の人生を振り返って再構成することで、人生の意味を感じる。
老年期に自分の人生を受け入れることができる人は、死の恐怖を感じることなく、人生の終末である死を受け入れることができる。…というお話しがとても印象に残りました。

話し手である高齢者も、聞き手である若い世代も、相互に得るところがある。高齢者は話すことによって自尊感情が高められ、聞き手は安心感を得られる。…自分より人生経験を積まれている高齢者とのより良いコミュニケーションにのヒントは、そこにあるような気がしました。