信州黒曜石フォーラム2011を開催しました

2011年10月24日
明治大学

 信州黒曜石フォーラム2011が、さる10月22日(土)に長野県茅野市にある尖石縄文考古館で開催されました。同フォーラムは、長野県と黒曜石原産地と関連遺跡を保有する市町村、ならびに明治大学博物館と明治大学黒耀石研究センターが参画する実行委員会(委員長:小野 昭[明大特任教授])により運営され、先史時代における黒曜石利用の先端研究を市民に分かりやすく紹介するとともに研究を促進し、黒曜石原産地と遺跡の利・活用についての提言を行います。

 今回のフォーラムは、信州原産地付近に特徴的にみられる縄文時代の黒曜石の「一括埋納」遺構について、報告と討論が行われました。田中英司氏(埼玉県立さきたま史跡の博物館)による黒曜石「デポ」(石器原材料をまとめおいた場所)についての基調講演につづいて、岡谷市・茅野市・原村の一括埋納例が紹介されました。これらの基調報告に対して、長和町黒曜石採掘鉱山からみた埋納原石のサイズ、山梨県下における埋納遺構、弥生時代における黒曜石利用からそれぞれコメントが寄せられました。

 最後に討論が行われ、埋納遺構の考古学的定義、埋納されている黒曜石の内容や原産地、埋納遺構の性格そして今後の研究展望について、1時間半にわたり盛んな議論が展開されました。その結果、黒曜石の埋納の役割には、ムラで石器作りに使うため、また遠く交易を行うための備蓄という二つの側面があることについては、合意が得られました。参加者は一般市民、研究者あわせて51名で、会場からも意見や質問があり同フォーラムは盛況のうちに閉幕しました。

 信州黒曜石フォーラムは、2009年度から5ヵ年を一サイクルとしており、これまでに「黒曜石研究はどこまで進んだか」「石材原産地と消費地をめぐる諸問題」そして「黒曜石の一括埋納例はなにを物語るのか」と展開しています。次回もお楽しみに。 (島田)

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