合格者体験談(2010年度)

2010年度3月修了 Y.W. 

1,はじめに

私は、今年新司法試験に合格することができましたが、ここに至るまで様々な受験生活を送ってきました。その経験を通して、これから新司法試験を受験される皆様にとって少しでも参考になるものがあればと思い、今回筆を執ることにしました。
以下、私が受験勉強するにあたりポイントになると考えていたことを書いていきたいと思います。

2,新司法試験を知る

当たり前のことですが、新司法試験は、法曹実務家になるために通過しなければならない第一関門であり、試験を通して、自分には実務家としてやっていくために最低限必要な基礎能力があるということを示す必要があります。
そのため、効率よく学習を進めるためには、ここでいう「基礎能力」が具体的にどういうものを意味するのかを知ることが重要になってきます。
その際、新司法試験の理念やコア・カリキュラムといったものを参照するのも一つの方法だと思いますが、やはり、まずは過去問を一通り解き、出題趣旨やヒアリングと照らし合わせて分析することをオススメします。
過去問は、出題者が受験生に基礎能力が備わっているかを図るために作られたものなので、当然、どういう力を図るためにどんな聞き方をしているのかといったことを探る最高の資料といえます。そして、問題の聞き方や求められる知識、思考過程などを丁寧に分析し、自分の実力と合格ラインとの差がどれだけあるのか、自分が合格するために何が足りないのか、何を補えばよいのか、といったことを具体的に把握することは、その後の学習計画を立てる上で、とても重要になると思います。
もしかすると、『一度解いてしまうと、初見として問題に向き合うことができなくなるから、できるだけ過去問を解くのは避けたい。力をつけてからにしたい。』と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、新司法試験の過去問は非常に奥が深く、また、2時間という制限もあるので、1度解いた位で完全な答案を仕上げることはまず無理だと考えて良いと思います。むしろ、色々な方向から検討できる問題になっているので、解く度に新しい発見があるはずですし、分析自体も深まると思います。
また、自分の力がどれだけついたのかは、実際に問題を解かないとわかりませんし、解いてみた方が具体的に何をすべきなのかを掴みやすいと思います。特に、自分の実力と合格に必要な力との差は、過去問を解くことで見えてきます。そして、受験回数制限がある以上、早い段階で自分に必要な学習内容・方法を把握しておくことが大切ですから、先送りせず、まずは解いてみるべきだと思います。
ちなみに、私は過去問分析の一環として、法制研究所主催の起案演習を利用していました。本試験と同じ日程で過去問を解くという体験は、自分では中々実践できないので、非常に役に立ちました。さらに、同じ法制研究所のメンバーとゼミを組み、それぞれの答案について講評し合ったり、出題趣旨やヒアリングと照らし合わせて意見を言い合ったりしていましたので、充実した分析ができました。

3、自分に必要な勉強を見つけ、強化する

過去問を分析し、具体的に何をすべきかを掴んだら、後はそれを補充・強化する学習計画を立てればいいと思います。
たとえば、まだまだ基本知識が足りないと思うのであれば、基本書をしっかり読み込んで、基本的な演習問題をこなしてチェックするとか、知識はあるけど、答案でうまく表現できないと思うのであれば、問題を解いて、参考答案と比較する、もしくは、ゼミの仲間や指導員など第三者から、思考方法・思考過程を指摘してもらう、等々。
各自のレベルに応じて必要な勉強は違うはずですから、周りの情報に左右されすぎず、本当に自分に必要なことを、必要なだけこなすことが大切だと思います。法制研究所では、レベルに応じた様々な講座が実施されていますから、自分に合ったものを見つけたら、是非活用してみてください。
私の場合は、メリハリつけて論じることが苦手で、途中答案になるというパターンが多かったので、合格者ゼミや個別指導を通して答案の書き方のコツを教わったり、法制研究所の友達とゼミを組み、起案後、特にみんなが書いてくる部分はどこで、それについて自分はどれだけ書けていたのか、という点を重視しながら検討するように心がけていました。

4、おわりに

本試験までの間、思うように実力が伸びず不安になることや迷うことが必ずあります。
そんな時、相談できる仲間の存在は本当に貴重です。同じ目標を目指す者だからこそわかることもありますし、的確なアドバイスをしてくれるものです。何より、「頑張っている仲間がいる」ということは、本試験中の苦しい時に大きな支えとなります。
皆様も、是非、かけがえのない仲間を見つけ、互いに切磋琢磨しながら、合格を勝ち取ってください。
皆様の合格を、心よりお祈り致しております。
以上

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