卒業生の声
国際日本学実践科目の授業で開発した異文化理解のための教材”KnoQS”を活用した授業を課外活動として実施しました。
2018年03月05日
明治大学 中野教務事務室(国際日本学部)
(担当:岸 磨貴子)
執筆:国際日本学部 3年生 石井麻鈴
その後も、いくつかの教育機関で実践する機会を得ました。今回は、そのひとつ、新宿区の日本語教育センターでの実践について報告します。
新宿区の日本語教育センターには、海外からの国費留学生等が通っています。留学生を対象とした実践ということで、彼らに適した問題を事前に吟味しました。もともとKnoQsは日本文化に身を置く、中高生を想定して開発したため、日本文化を知らなければ難易度が高い問題や、留学生の彼らにとって容易に想像できる問題を外し、宗教、化学、制度、メディアなど幅広い分野の中から難易度の異なる問題を選択しました。
KnoQsを実践する際に重要なのは、生徒のアクティブな姿勢です。生徒は多角的な観点から次々と質問をすることで、その問題の全体像をつかんでいきます。質問や発言がなかったらどうしよう、という不安もあり、実践の前に、間違いを恐れず参加することを楽しめる雰囲気づくりのアイスブレーキングを行いました。しかし、授業前の不安をよそに、センターの学生たちは一生懸命考えて楽しく次々と質問をしてくれました。
KnoQsを開発するだけではなく、実際にそれを使って授業を実施する立場に立ち、多くのことを学びました。普段、大学では教授による授業を「受ける」ことをしますが、自分たちが授業を「創る」ことはめったにありません。どうやったらねらい通りに学んでくれるのか、伝えたいことを伝えることができるのか、分からないことは岸先生にアドバイスをいただきながら、学生同士でじっくり考えて、作り上げていきました。
自分たちの知識や経験が教材という形で誰かの役にたつというのはとても嬉しいことです。授業で学生が楽しそうに学んでいる姿を見ることができ、この実践ができてよかったと思いました。今後の活動にも活かしていきたいです。
<参加したセンターの学生たちの感想>
このゲームはとても面白かったのですが、私の日本語能力がまだまだだと思いました。特に質問の時に難しいと思いました。
みなで意見を出し合いながら答えにたどり着くのが面白かったです。
異文化の話をゲームという形で面白く学べたし、新しい知識も増えてよかったです。
最初はみんな静かだったけれど、盛り上がってくると発言が増えてきて楽しくなりました。他の人たちの、自分にはなかった色んな視点に気づけたし、バラバラだったスタートラインから、一点のゴールに向かうのが面白かったです。
新しい日本人の友達ができました。
このゲームの無限の可能性が好きです。このゲームで、国によっての考え方の違いがわかりました。