Go Forward

演習(ゼミナール)紹介[田中 牧郎 TANAKA Makiro]

明治大学国際日本学部 演習(ゼミナール)紹介
田中 牧郎 教授
 TANAKA Makiro
(担当科目) 日本語学 / (Lecture) Japanese Linguistics
(開講言語) 日本語 / (Language) Japanese


■演習テーマ / Theme
日本語の謎を解く
■授業内容 / Activities
あたり前のように使っている日本語に潜む謎を解明していきます。日本語は成り立ちに未解明なことが多く、研究し甲斐があります。文化や社会を支えている言葉の役割を観察することも興味が尽きず、身近なものを深掘りする活動は、本質を考える力を養います。

入室1年目は、共同で取り組むテーマを決めて調査を行って研究を深めていきます。テーマは相談で決めますが、例えば次のようなものが想定されます。学ぶ予定の方法も示します。
日本語の成り立ち:片仮名は何のためにある? 『万葉集』の不思議な漢字の意味することは? 定着する新語と消失する新語の違いは? 「目」にはいくつの意味がある? 
文化から見た日本語:語尾で特徴付けられるキャラ 言葉にこだわって小説を読む 歌の言葉の系譜 翻訳文学に見る日英言語比較 ことわざに潜む日本文化
社会から見た日本語:言葉の性差はなくなる? 演説のうまい政治家は? 外来語は言い換えられる? 危機(戦争・災害・疫病)に出現する変な言葉 母語教育の標準
調査研究の方法:自身の言葉を内省する メディアやフィクションの言葉の分析 フィールドワークによる言葉の収集 古典資料や対訳資料の調査 コーパスの作成と活用

入室2年目は、個人のテーマによっても研究に取り組んでもらいます。これまでのゼミ生が取り組んだ研究テーマの例には、次のようなものがあります。
  現代日本語における慣用句の意味用法の変化/文学作品における感情を表すオノマトペ/ソーシャルゲームのキャラクター言語/『古今和歌集』から見る和歌翻訳/日英訳文から見る両言語の認知の違い/ミステリー小説における叙述トリックの表現/“いま”を映し出す仮面ライダー主題歌/小学校低学年国語教科書における語彙の変遷/外国人材受け入れに関する社説を対象とした批判的談話研究