日本研究科目

日本文化コース

「漫画文化論A・B」
いまや世界に広まりつつある日本マンガ。では、日本のマンガには他国と違うどういう特徴があるのでしょう。本講義では作品論・作家論の枠にとどまらない「文化としてのマンガ」を、多方面から捉えることを目的とします。Aではまず、「表現としてのマンガ」の特性=マンガ表現論の視点と方法を、Bでは世界各国の固有のマンガ文化と日本マンガ受容の実際、表現規制・著作権の問題、マンガの産業構造など、「社会の中でのマンガ」に光を当てます。 
学生からの声
漫画文化論では、戦前のマンガから最近のネットコミックまで幅広い知識を得ることができます。マンガの成長と共に進化していった技法、国内でのマンガに関わるイベント、海外での市場など、この分野での最先端の情報を手に入れられると思います。マンガ=オタクという偏ったイメージをなくして、マンガの基礎を理解できるのではないでしょうか。著名な特別講師の方のお話もきくことができるので、とてもおいしい授業です。(T.Y.さん) 
「現代都市論A・B」
海外旅行に行って、まず目に入るのは、その国の街です。それと同じように、海外から日本に対して向けられる関心の中で、国内の人々に意識されている以上に大きいのが、日本の都市や現代建築に対する注目です。この講義では、現代のデザインや、西洋の建築・都市史を概説しつつ、今の日本の街並みを構成する建築物や広告物等のスタイル、ストリートカルチャーや生活などとの関係性を多角的に眺め、その日本的特質を議論します。 
学生からの声
「現代都市論」とは、あのマンガ図書館設立指揮者、森川准教授プレゼンツの授業です。前期はヨーロッパの都市風景紹介や飛行機・宇宙船の構造など、テーマはジェネラルだがマニアックな授業を展開しています。後期は、秋葉原という変動の地に焦点をあて、スペシフィックに解明。時折はさまれる先生のシュールでブラックなジョークに生徒は常に笑うタイミングを奪われます。内容だけでなく、授業デザインも逸品です。(H.M.さん) 
「近代日本の文芸A・B」
文学は総合的に人間を学ぶことができます。そのために日本の近代作家と作品について、様々な視点から共に考えてみたいと思います。知られざる作家の実像や、作家の創作秘話など、出来る限り平易に講義を行い、学生の皆が心豊かになり、そして知的喜びを感じることが出来るような授業を試みます。時代は実利主義的方向に大きく旋回をしているように思えます。バランスのとれた全人的教養が、このような時代だからこそ求められています。「心」を置き忘れたまま「物」に執着する時代に、心を取り戻す一助ともなればと願います。 
学生からの声
近代日本で活躍を遂げた文豪たちの真の姿。ただ作品を読んだだけでは知り得ない、作家の背景や内面に触れることが新たな視点を与えてくれます。過去を振り返るだけでなく、現代社会との意外な繋がりを知ることも。軽快で機知に富んだ解説によって知的好奇心が刺激され、人間としての本当の豊かさとは何かを考えさせられる講義です。(S.D.さん) 
「日本語の歴史A・B」
人の心は、刻刻と変化します。愛していても別れが来ます。言葉も、同じく変化します。日本語の移り変わりの姿とその原因を学ぶのが、この科目の目的です。
具体的には、次のような疑問を解くことによって、現在の日本語の背後に脈々と流れる歴史を学び取っていく方法を取ります。
1.なぜ、漢字が読めないのか?
2.なぜ、漢字かな交じり文を書くのか?
3.なぜ、係り結びがすたれたのか?
4.なぜ、東京語が日本語の代表になっているのか?
5.なぜ、現在では話すように書けばいいのか?
6.日本語の歴史を知る意味は、何か? 
学生からの声
「奈良時代の人々は現代人よりも多くの音を発音していた。」、「平安時代には最も多くの文字が存在していた。」という事実を知っていますか。授業では奈良時代から現代までの日本語の書き言葉と話し言葉の歴史をとても楽しく学びました。毎回知らないことが登場する授業は驚きの連続です。この授業を受講すれば日本語をもっと好きになるでしょう。(K.H.さん) 
「武道文化論A・B」
日本の武道は、闘争の技術から発生した武術が、室町・江戸期の社会との関わりの中で武芸として昇華されたことに基づく文化であり、一方でJUDOにみられるように、国際的にも大きな広がりをみせています。Aでは、武術→武芸→武道というその形成過程や、型・間などについての基本的知識を学び、Bでは、武道の国際普及について、各種目ごとの普及経緯や現状を把握したうえで、そのよりよいあり様について探ります。 
学生からの声
武道は誰もが知っている日本の伝統文化ですが、その歴史などを学ぶ機会はほとんどないと思います。僕自身高校まで剣道をやっていましたが、毎講義知らなかったことばかりを学べてとても楽しめています。そういった意味でまさにこの国際日本学部特有の科目だと思いますし、日本のことを学びたい留学生の方にも受けてみて欲しいです。(S.A.さん) 
「ジェンダーと表象A・B」
表現を分析する時にはジェンダー論的な視点が不可欠になってきているのが世界の趨勢です。本講義ではさまざまな表象を扱いますが、中でも、非常に高度な発展を遂げた女性の表現ジャンルとして世界的な感心を集めつつある日本の「少女マンガ」に注目し、Aではとくにこの分野の「性別越境」の表現について詳しく分析します。またBでは、恋愛や仕事の表象をも扱うとともに、映画やダンスなどにも領域を広げて分析していく予定です。 

日本社会システムコース

「舞台芸術論A・B」
多数の劇場がある大都市は世界にいくつもありますが、東京は古今東西、多種多様なジャンルの舞台が観られる点で独特です。この授業では古典芸能からパフォーマンスまで、特定のジャンルの演目を主として上演する東京の劇場について、ジャンルが成立した時代の順に解説し、東京の舞台芸術シーンの見取り図を描きつつ、日本の舞台芸術史を概観します。前期(A)では近代まで、後期(B)では近代以降、現代までを取り扱います。 
「日本先端文化論A・B」
漫画やアニメ、ゲームを始めとする日本の現代文化の一翼は、海外での評価が注目され、政府が産業・文化・観光などの側面で目を向けるようになりました。他方、こうしたサブカルチャーは、これまで学問や教養の外に置かれてきたことから、体系的な理解が発展途上の段階にあります。この講義では、ジャンル・作り手・受け手の立体的な関係性や発達史、そしてそれらの日本的特質を中心に、この新しい分野を探求します。 
「日本の文化伝統A・B」
現代日本文化の歴史的背景をなす日本の文化的伝統を主に民俗文化史的視点から探ります。前期は、「信仰と文化」を基本テーマに、日本の宗教や日本人の信仰の特色について、後期は、「外国人の見た日本・日本人」を基本テーマに、過去の日本人や日本文化について講じます。 
「江戸学A・B」
森鴎外の江戸期を扱った歴史文学は、「江戸」を学ぶ上での宝庫です。作品を精読しながら、鴎外の文章や思想にあらわれた「江戸」を総合的に分析し、理解することを目的にします。鴎外は、史実の探訪に無上の悦びを感じながら、史実に自らの思いや思想を語らせる方法としての、歴史小説という新しい世界を築きました。その後、「阿部一族」や「山椒大夫」など。こうした作品の中に「江戸」のあらゆるエッセンスがつまっています。鴎外から江戸を学びます。 
「日本の哲学A・B」
この授業では、明治以降の日本の哲学(ヨーロッパや北アメリカの思想に触れて成立した哲学)を問題にします。たとえば西田幾多郎や西谷啓治などの哲学です。そこには、それまでの日本の思想にはなかった新しいもの、また、それ以前の哲学の歴史にはなかった新しいものが見出されます。それは、地球規模でものを考える必要のある現代において大きな意義をもっているように私には思われます。 
「アート・ビジネスA・B」
社会の中にすでに存在している様々な芸術があります。文学、音楽、映画、演劇そして美術など,それぞれのジャンルで活発に展開され、人々は芸術を日常で楽しんでいます。しかし芸術は経済的なシステムなしには表現者からそれを受け取る人々には届きません。「アートビジネス」では、その中でも国際的に広がりをみせている現代美術を中心に、そのマーケットのシステムを勉強していきます。 
「日本社会システム論A・B」
「日本社会システム論A・B」では、日本の政治・経済・社会の仕組みについて学びます。ただし高校までの「現代社会」や「政経」の授業と異なり、日本の様々な仕組みが、諸外国、特に欧米の先進諸国および近隣のアジア諸国と比べて、どのくらい「普通」、あるいは「特殊」なのかを明らかにします。さらにそれらの仕組みが、今まさに日本が直面している政治的問題や経済的状況にどのような影響を与えているのかを考えていきます。 
学生からの声
日本の経済や政治システムを分かり易い言葉で、図やデータ・具体例などを用いながら説明してくれる授業です。受講後は日本の本当の姿を先生が居住経験のあるスウェーデンなど諸外国との比較により知ることができ、独自の視点で見つめ直せるようになります。また、時事ネタも交えつつ授業を進めてくれるので、ニュースの見方も変わってきます。私にとって日本人として生きていく上で必要な知識が詰まった時間です。(I.K.さん) 
「日本のビジネス文化A・B」
本講義は、差異の認識(ローカルの軸足)の深化と共通の模索の努力が同時に求められるグローバル・パラドクスが進行するという認識のもとに、前期の講義Aでは、日本人のアイデンティティに係る『日本的』と言われるものを、日本的自己構造や日本語や社会文法といった視点から多面的・学際的に分析し、『日本的』と言われるものの論理的な腑わけを試みます。後期の講義Bでは、その理解をグローバル環境におけるビジネス文化マネジメントという枠組みに落とし込んで、実践的な多元的価値体系マネジメントとはどのようなものかについての議論を展開します。 
学生からの声
この講義を受講することで長年海外に住んだことのない人でも日本人の本当の姿が見えてくると思います。例えば、日本人が普段考えている自分たちの姿というのは、実は思い込みによる偶像であることが多く、自分たちは中庸だとおもっているのに、アングロ=サクソン(欧米人)のモノサシで見れば極端から極端に走る傾向にあると見えることや、「自己」というものの在り方がアングロ=サクソンと日本人では異なるといったことがわかります。Aでは主に思考形態について、Bではより具体的に、Aで学んだ内容をビジネスに反映させた内容になっています。(K.Y.さん) 
「日本的ものづくり論A・B」
この授業では、日本企業が得意とするものづくりとは何かを学習します。ものづくりとは匠の世界という狭い分野だけではなく、生産・開発・購買・販売を含んだ製造企業のトータルな活動です。設計段階から部品相互間で緊密なすり合せがないと最適な性能を発揮できないような製品分野で日本企業は強みをもち、多面的な技能・知識を備えた従業員のチームワークによる高い問題解決能力がそれを支えています。このようなチームワーク的な組織能力は長期雇用や教育訓練といった従業員重視の経営思想と深く関係しています。このように日本のものづくりを知るということは、実は日本の社会を知ることにつながります。 
「メディア研究概論」
今や、新聞、テレビ、インターネットなどのマスメディアは私たちの生活に不可欠の存在となっています。メディアとは何でしょうか。その答えを探るのがこの講義の目的です。メディアの全体像を把握するとともに、日本や世界で今起きていることの本質を見極めるジャーナリスティックな視点・思考を学びます。授業では、メディアの歴史や理論から現在の問題点などを、私がキャスターとして実際に取材したビデオなどを交えながら掘り下げていきます。 
学生からの声
私は二年の前期に蟹瀬先生の『メディア研究概論』を履修しました。専門的な用語がよく出てきましたが、真摯に講義を聞いていれば決して難しくなかったと思います。映画やドキュメンタリー映像を使った授業はメディアの歴史とその発展を理解するのに非常に役立ち、また、ジャーナリストとしての蟹瀬先生自らの取材体験を教えてくれることは、この授業の最も素晴らしい点だと私は思います。(G.L.さん) 
「コンテンツ産業論A・B」
情報関連産業の中で、今後成長が見込まれる分野にコンテンツ産業があります。急速に発達している情報通信技術によって、コンテンツの制作,流通、鑑賞の方法が大きく変わり、新たなビジネスチャンスが次々に誕生しています。
講義では、こうした社会・経済環境、コンテンツ政策、法規制、倫理などをマクロ的に理解するとともに、映画、アニメ、ゲームなどコンテンツ産業を構成する各論の現状と課題を理解します。 

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