川島ゼミナールによる福島県新地町での活動報告(11月28日~29日)

2015年12月09日
明治大学 震災復興支援センター

新しいJR新地駅新しいJR新地駅

建設の進む防潮堤建設の進む防潮堤

復旧の行われる河川復旧の行われる河川

津波で流されたと思われるトラック津波で流されたと思われるトラック

 川島ゼミナールの学生から、福島県の新地町で行った活動について、寄稿がありましたので紹介します。
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 川島ゼミナール4年 震災班(浦壁周平・高須大介・廣口隼也)は11月28日から29日にかけて福島県新地町へゼミナールの取材とボランティア活動に訪れました。

 初日は、宿泊する仮設住宅(新地町明治大学ボランティア活動拠点)の鍵を町役場で借りた後、昨年度から継続している被災状況の確認のため、町内の釣師浜から相馬市にかけて回りました。
 主に被害の大きかった沿岸部をメインに取材しましたが、昨年と比べて大きく変化しているのはJR常磐線の復興と漁港の再整備、LNG基地建設、被災地域の遺構物撤去と土盛りの進捗状況でした。
 常磐線は11月7日の訪問時と比較しても、線路の敷設が進んでいて、釣師地区から大戸浜地区への線路はすでに完成していました。また、付随する架線柱などの施設も徐々にできていました。11月25日の河北新報の記事にあったように、常磐線の開業が前倒しになったことが、復興をさらに加速させることにつながったのだと思います。
 また、津波被害の大きかった釣師地区の漁港では、漁業センターの解体が完了、船着場の舗装もなされ、漁具倉庫の建設が進んでいます。漁業センターは再建の見通しがまだ立たないようですが、漁業関係者を取り巻く施設的状況は改善しているように感じます。平行して漁港付近の水門や河川改修も行われており、あとは試験漁業から本格的な漁業への移行がなされれば、大きく前進すると感じます。

 新地町に新たな役割を付与するLNG基地建設も進んでいます。すでに貯蔵用タンクの建設が順調に進んでおり、新たなエネルギー基地としての顔を覗かせていました。折しも、相馬港には石炭専用船が入港中で、浜通りの重要港湾として町の更なる発展に寄与するものと考えます。
 そして、被災地域の遺構物として、新たに舞子浜の近くで津波に流されたと思われるトラックを発見しました。後部には「福島県新地町」とあり、震災から4年が経過して多くの遺構がなくなった今、このような大きな残骸がまだ人知れず存在していることに驚きました。津波の証言者として注目すべき存在だと思います。
 また、定期的に訪れている大戸浜の高台からは、被災した家の基礎などが完全に撤去され盛り土に変わっている様が確認できました。町は常に姿を変えています。

 2日目は、しんちビーチク隊での海岸清掃活動から始まりました。震災後の新地町で、自らも被災しながら海岸清掃を行っているグループで、今ではその輪を全国へと広げています。現に、私たちが参加した日も関東からの参加者が多く、完全に定着した活動となっています。今回は舞子浜での清掃でしたが、不法投棄が多く見られました。復興事業によって人の往来が増したことで、負の側面が浮き彫りになったように思われます。
 いつ参加しても温かく受け入れてくださるこのしんちビーチク隊での活動は楽しく、浜がきれいになることも嬉しいので、機会あるごとに参加しています。今後も継続的に参加したいですし、他の明大生にも参加して欲しい活動です。

 その後は前日に引き続き、釣師浜から宮城県山元町にかけて回りました。こちらの沿岸部も、防潮堤の建設や海岸線の整備で日々姿を変えています。その中でも特筆すべきは、やはり常磐線だと思われます。津波で流出した新地駅は内陸部へと移転、新設されました。また、常磐線は津波の際に道路に支障をきたし、避難を妨げる結果となってしまったため、その教訓から全線高架化されました。昨年の夏には、山だった箇所も切り通しが作られ、田んぼの中には高架ができました。山元町~新地町間の線路も敷設されました。このように交通インフラの復旧は順調に進んでいます。
 そして、防潮堤も11月7日の訪問時と比較しても、ほぼ完成に近づいていました。今後の課題としては、町の復興推進課の方がおっしゃるように「多様化してきた復興事業を効率よく進めるための迅速な調整」ではないかと思います。実際に、町ではインフラ工事から付随する、工事のための工事まで、非常に多くの工事が行われています。こうした事業を予定通り完成させるということが、難しくもあり大切なことだそうです。

 今回も、新地町の皆さんには大変お世話になりました。いつ訪れても、町の一員として温かく迎えてくださり、本当に感謝しています。この町の温かさに惹かれて私たち川島ゼミナールは何度も何度も通っています。「町はその姿を日々新たにする」ということが、定期的に訪れることでよく分かります。今年度から、町の仮設住宅(新地町明治大学ボランティア活動拠点)を借りられるなど、新地町での活動環境は整備されています。町の方がおっしゃっている通り、ぜひ多くの明大生に実際に町を訪れてもらい、震災とはなんだったのか・復興はどのような状況なのかを肌で感じて貰えたらと思います。
情報コミュニケーション学部 川島ゼミナール
4年 浦壁 周平
 

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