岩手県大船渡市で「2016年度 セルフケア講座」を開催 

2017年04月04日
明治大学 震災復興支援センター

大船渡市働く婦人の家での「セルフケア講座」大船渡市働く婦人の家での「セルフケア講座」

 本学と「震災復興支援に関する協定」を締結している岩手県大船渡市において、「2016年度 セルフケア講座」を開催いたしました。以下、講師を務めた文学部平山満紀准教授(専門:社会学、身体論)からの報告です。
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 岩手県大船渡市の施設「働く婦人の家・勤労青少年ホーム」と、「大船渡市魚市場多目的ホール」で、2016年7月から2017年1月にかけて、文学部心理社会学科の准教授平山満紀が講師となり、のべ12クラスの「セルフケア講座」を実施した。
 この講座は明治大学と、大船渡市体育協会、および、大船渡市職員組合女性部との共催事業だが、2013年から大船渡で、会場や共催団体を換えて続けてきたものだ。内容は、身心の不調を、薬や道具を使わずに解消させる「野口整体」のうち、初心者向けの方法の実習であり、平山が専門としている身体論の研究途上で身につけたことを伝えている。
 各回10人前後の受講者と、「身心の疲労の解消」「腰痛、膝痛、五十肩などの痛みの解消」などをテーマに、呼吸法、手を当てる、足の指をひっぱるなどをおこなって、身体のこわばりをとり、身体の弾力を取り戻していく。人の身体は一人一人違うので、個別の相談も受けつける。脚が痛くてまっすぐ座れなかった方が、その場で正座できるようになったり、冷え症がひどい方が、その場で身体が熱くなって汗をにじませる、などのことも多く起きる。
 
 この講座をはじめた2013年度は、沿岸部には津波による壮絶な破壊の痕が残り、それを日常の光景にしながら必死で生きている地元の方達の身体には、ショックや不安によるこわばりや疲労の蓄積が見られて痛々しかった。それが随分やわらいできたという印象を平山が受けたのは2015年度だった。しかし、2016年度もまだ、被災地外の方たちと比べると、こわばりや疲労の蓄積は大きいようだ。震災後若い世代が町を離れて高齢化が進んだ影響がいろいろな形で身心にも及んでおり、また震災時やその後の無理がたたって調子を崩してしまった人たちにも多く出会う。
 「セルフケア講座」は自分で自分の不調を整えたり、家族や友人がお互いにケアしあう方法を伝えるものだ。東北の被災地は一方で支援からの自立が求められ、他方で人口流出や産業の衰退に抗して復興を進めるために多大な労力を必要としている。そんな被災地の方達には必要性が高い活動だと思う。今後は、セルフケアの方法を伝えた方達に対する、フォローの活動をしていきたいと考えている。                             (平山満紀)

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