研究所研究費採択課題詳細 2006年度

リスク・アプローチにおける監査計画の理論的意義の再構築に関する研究

研究課題名 リスク・アプローチにおける監査計画の理論的意義の再構築に関する研究
研究所名 社会科学研究所
研究種別 個人研究
研究概要 (研究実施計画)
 2006年4月から7月にかけて本研究の基礎資料を点検したうえで,夏休み中にアメリカ公認会計士協会(American Institute of Certified Public Accountant,AICPA)の監査基準書(Statements of Auditing Standards,SAS),国際会計士連盟(International Federation of Accountants,IFAC)の国際監査基準(International Standards of Auditing,ISA),そして日本公認会計士協会(Japanese Institute of Certified Public Accountants,JICPA)の監査基準委員会報告書等を比較し,相互の異同を明確にする。なお,8月初旬から中旬にかけて海外出張を予定しているため,この作業は8月下旬から9月にかけて行うことになる。また,SASとISAの基準書のうち,必要な部分の訳出はすでに完了している。
 後期に入り,東京,大阪,福岡および札幌にあるJIPCAの本部および各地域会の責任者と公認会計士にインタビューして実態調査を行う。インタビューのポイントは次のとおりである。
 1.監査計画(Audit Program,AP)策定において重視する要素
 2.監査上の重要性とAP策定との関連性
 3.被監査会社の監査リスクの把握と監査手続の選択
 これらのポイントは具体的かつ詳細にわたる必要があるため,各地の責任者と多くの公認会計士にインタビューし,また繰り返して質問する。その内容は,1.については,AP策定において重視する要素,エンロンやワールド・コム事件による影響の有無,監査論で最近取り上げられることの多い経営者による不正との関連等である。また,2.の関連性については,概念的には理解されているものの,理論的・構造的には明確に解明されているとはいいがたいので,これを追求する。さらに,3.については,監査手続の選択と被監査会社が固有に有する重要な虚偽の表示の可能性(Inherent Risk,IR),IRが被監査会社の内部統制によって防止または適時に発見されない可能性(Contorol Risk,CR)の程度の把握とIRおよびCRとの関連性についてインタビューする。とくに,IR×CRが高い場合,公認会計士はAPの策定および監査手続の運用について,どの程度慎重さを発揮しようとするのかが注目されるポイントである。
 こうして入手した情報は2006年末から2007年初にかけて整理・分析し,それらの内容を細部にわたって検討する。また,新たに発表されたSAS・ISAや別途入手した外国文献があれば,それらの翻訳もこの時点で実施する。以上の資料が本研究の基礎資料となり本研究全体の意義を左右することになるので,データの整理・分析とその内容についての解釈は,慎重かつ積極的に行う。
 以上が2006年度において実施する本研究の実施計画であるが,この部分は本研究の骨格となるものである。
研究者 所属 氏名
  会計専門職研究科 教授 長吉眞一
研究期間 2006.4~2008.3
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