科学研究費採択課題詳細 2006年度

新規ホメオティック因子群による性腺刺激ホルモン遺伝子の転写調節機構の解析

研究課題名 新規ホメオティック因子群による性腺刺激ホルモン遺伝子の転写調節機構の解析
研究種目等 基盤研究 (B)
研究概要  性腺の成熟をはじめ,雌雄における配偶子形成に重要な役割を担っている分子が,下垂体で合成・分泌される性腺刺激ホルモンである。このホルモンの機能の解明は,畜産動物にとどまらず,ヒトを初めとする全ての脊椎動物の繁殖・生殖生物学の重要な課題の一つである。我々はこの性腺刺激ホルモンを構成するブタFSHβ鎖遺伝子の解析の過程で,遺伝子発現に関与する複数のホメオドメイン因子をクローニングし,2004年にその一つ,下垂体特異的転写因子Prop-1がFSHβ鎖遺伝子の発現を制御することを世界に先駆けて報告した。
 Prop-1以外の,現在解析中である複数の新規因子には神経,造血組織,そして下垂体の発生分化に重要な役割を持つホメオティック因子のホモログが存在しており,FSHβ鎖遺伝子の発現調節機構の解明にとどまらず,下垂体機能の獲得過程において機能する転写因子についても重要な知見を提示することになる。
 本研究課題では,以下の様な展開を行う。① 性腺刺激ホルモンはサブユニット構造を持つホルモンであり,FSHβ鎖の他にα鎖とLHβ鎖遺伝子があるが,Prop-1を含め解析中の因子群が,それらサブユニット遺伝子の転写に関与するか否かは重要かつ興味ある点で,急務の課題として取り組む。既にProp-1が,α鎖の転写調節に関わっている実験結果を得ており,他の因子も同様に解析を展開する。さらに,FSHβ鎖上の結合部位で,これらの因子が相互作用している可能性が考えられ,結合配列の詳細な分析,および転写因子間相互作用,転写因子と転写補助因子間相互作用,また,性腺刺激ホルモン合成に関わる情報伝達系因子との相互作用,を解析することで性腺刺激ホルモン合成を巡る転写因子間ネットワークの全容の解明を目指す。
 ② クローン化した複数のホメオティック因子の中で,Prop-1は下垂体の発生・分化に深く関わる事が報告されているが,他の因子の中には,我々によって下垂体での存在が初めて確認されたものがある。これらの因子の下垂体での発生・分化における時間的・空間的な位置付けを行う目的で,発現レベルを個体発生的に解析するブタ胎児期の下垂体の全RNA解析による発現変動の分析,および免疫組織化学的分析を行う。
研究者 所属 氏名
  農学部 教授 加藤幸雄
補助金額(千円)
※直接経費のみ
9,400
研究期間 2006.4~2009.3
リンク  

上へ戻る

明治大学 MEIJIUNIVERSITY

© Meiji University,All rights reserved.