研究・知財戦略機構 学内フォーマット集
MEMS熱センサによる細胞の代謝モニタリング
研究課題名 | MEMS熱センサによる細胞の代謝モニタリング | ||
研究種目等 | 萌芽研究 | ||
研究概要 | (研究実施計画) 初年度は,微小なパイプが空中に支持されたブリッジパイプ構造を持ち,熱起電力が大きなサーモパイルを持つセンサーの試作を行い,その高熱抵抗構造とセンサ感度の評価を行う。 ブリッジパイプ構造の開発 培養液と細胞を入れ,細胞と周囲との間の断熱性を確保するため,外径40ミクロン,内径30ミクロン,長さ2mm程度のパイプが空中に両端で支持された,ブリッジパイプ構造の試作を行う。このパイプには,マイクロヒータと熱電対を中央部に形成し,ブリッジパイプ構造中央部から周囲への熱抵抗評価を行う。また,パイプ周囲の空気を熱伝導率の小さなキセノンガスで置換し,熱抵抗Rth=5×104K/Wを実現するために必要な知見を得る。 サーモパイルの開発 僅かな温度差を電圧へ変換し,ブリッジパイプ構造に付加できる高感度サーモパイルの開発を行う。熱起電力1000μV/Kの実現には,クロムとニッケル薄膜の熱電対を25対以上直列に形成する必要があり,ブリッジパイプ上で残留応力に配慮したプロセスを実施することで,これを達成する。また,熱起電力のさらなる向上に,シリコンと金属を組合わせたサーモパイルが可能であり,シリコン・金属系サーモパイルの試作評価を併せて実施する。 評価方法 ブリッジパイプ構造でサーモパイルを持つ細胞発熱センサを試作した後,発熱量の計測評価試験を行う。即ち,ブリッジパイプ構造中央部のヒーター発熱量と,サーモパイル信号,ノイズの関係を計測する。ここで,精密温度調製装置と低ノイズDCアンプを用い,温度の安定化と信号増幅によるS/N比の向上効果,雰囲気の影響等を調べ,環境温度安定化の必要条件,微小電圧計測技術に関する知見を得る。 |
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研究者 | 所属 | 職 | 氏名 |
理工学部 | 助教授 | 中別府修 | |
補助金額(千円) ※直接経費のみ |
1,400 | ||
研究期間 | 2006.4~2009.3 | ||
リンク |