新領域創成型研究・若手研究詳細 2007年度

カーボンナノチューブを用いた,ドラッグ・デリバリ用マイクロカプセルの作製

研究課題名 カーボンナノチューブを用いた、ドラッグ・デリバリ用マイクロカプセルの作製
研究種目等 新領域創成型研究
研究概要 (研究実施報告)
 近年,体内における薬物の輸送を精密に制御可能なドラッグ・デリバリ・システムの検討が盛んに行われている。このドラッグ・デリバリ・システムでは,必要なときに,必要な場所で,薬物を投与することが求められる。本研究では,体外からの外場によって,薬物の放出が制御できるマイクロカプセルの作製の検討を行った。
 外場として近赤外光を用いる。近赤外光(波長800nm~1200nm)は,生体組織をよく透過する波長帯である。一方カプセルの材料として,カーボンナノチューブ(CNT)を用いる。CNTは機械的強度が優れているので,丈夫なカプセルの作製を目的とした。また,CNTには約1000nmに吸収があるので,カプセルは外場の近赤外光を吸収することができる。従って,近赤外光照射によりCNTの光吸収による,カプセルの加熱が可能である。光の照射を調整して,カプセルの温度を調整し,カプセル内の物質がカプセルの外に拡散する速度を制御するシステムを構築することを目指した。
 直径400nmのシリカ微粒子を鋳型にして,CNTを用いたカプセルの作製を行った。高分子電解質により,水中に分散したシリカ微粒子をコーティングし,表面をピレンメチルアミンで修飾したCNTを吸着させいた。吸着層数の増加にしたがい近赤外光の吸収が増大したことから,CNTのシリカ微粒子への吸着が観測された。フッ酸溶液を用いて,鋳型であるシリカ微粒子を溶解・除去して,中空のカプセルを得た。透過型電子顕微鏡観察(TEM)により,カプセルの確認が成された。しかしCNTの吸着量が少なく,TEMで見る限り,高分子電解質のカプセルにCNTが数本程度吸着しているにとどまった。近赤外光による制御可能なドラッグ・デリバリ・システム用のマイクロカプセル作製には,高分子電解質のカプセルへのCNTの吸着促進を今後検討しなければならない。
研究者 所属 氏名
  理工学部 講師 加藤徳剛
研究期間 2007.6~2008.3
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