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ブレーメン留学体験記1

商学部商学科 女性
留学期間: 2007年3月~2008年2月(4年次に留学)

 ドイツは、学問をするにも、生活するにも、大変魅力的な国です。多くの分野でドイツは先進的な立場をとっており、特に、会計学やロジスティクス、自動車産業に興味がある人にとって、ドイツ留学は非常におもしろいと思います。また、ドイツで学ぶ以上は環境問題もかかせないテーマです。議論好きの人にもドイツはおすすめです。マーケティングやマネジメントの授業では、いつのまにか議論が始まってしまい、授業終了の1時間が過ぎても、白熱した議論が続いているときがあります。



ドイツ人学生は非常によく勉強し、社会人は大変効率的に働きます。彼らは集中的に勉強や仕事を行うことが得意で、かつオフの時間の使い方がとても上手です。ドイツで留学をしていると、勉強や働くことの楽しさと同時に、「人生をうまく楽しむためのコツ」が学べます。ドイツ留学は、「楽しい人生」を送るためにも(!)、有意義だと思います。



 ドイツ留学でも、ブレーメン州立経済工科大学では、学生同士、そして学生と先生の間の距離が近いことを活かして勉強できることが特徴だと思います。「勉強なんて一人でやるものでは?」と感じる人もいるかもしれませんが、外国語で、しかも、何か新しいことを勉強するというのはなかなか骨が折れるものです。ですので、周りに気軽に話しかけられそうな学生がたくさんいること、そして、すぐに質問しに行ける距離に先生がいるというのは、想像以上に大切なことです。



留学へ行くと、多くのことが学べますが、まずは出発前の明治での時間を大切にしてください。ドイツへ行ってから気づいたことですが、明治大学の商学部で行われている講義は、内容が非常に深く、その知識は、留学中に新しい概念を学んでいく上で、非常に重要な土台となりました。もちろん、土台が十分であればあるほど、留学中に吸収できる知識は増えます。「留学に行ってから勉強しよう!」ではなく、出発前の勉強もどうか大切に!
≪山崎さんは商学部の協定校・ブレーメン経済工科大学に初めて留学した商学部学生の1人です。留学の成果についてお伺いしたところ、ドイツでのインターンシップ経験を挙げ、中身のある留学生活であったことを語っていただきました。山崎さんの「帰国報告書」からここではその部分を紹介いたします。≫

 ここでは、帰国後の面接で、留学中のインターンシップ経験をどう活かしたのか書こうと思います。就活中に、ドイツでのインターンシップ経験は高く評価されましたが、このインターンシップが初めからうまくいっていたわけではありませんでした。

 インターンシップ開始直後は、実際の会社内で使われている言葉がよく分からず、一日中緊張した状態が何週間も続き、毎日頭が痛くなりながら課題をこなしていました。しかし、何よりも一番戸惑ったのは、ドイツの「個人主義的な社風」です。ドイツの企業では、一部屋に数人しか座っておらず、私のいた通関課では、少ないときで2人、多いときに4人で一部屋でした。「みんなで何か一つの仕事をしよう!」というよりも、自分の仕事を黙々と行い、終わったらさっさと帰り、効率よく仕事が出来るならば、何時に出退社しても、何をしても構わないといった雰囲気でした。当初は、「日本人一人だから目立つだろうし、みんな相手にしてくれるだろう」と思って、実習を始めたわけですが、目立つどころか存在感がほとんどないような状態でした。しかし、インターンシップが進むにつれて、「ドイツ人の働き方」がだんだんと分かってきました。



ここで大切なのは、「ドイツの個人主義的な雰囲気」は、けっして「変な」ものではなく、私にとって「不慣れであった」ということです。つまり、自分が始めて経験するようなものに対しては、知らないからといって、おかしなものとして考えるのではなく、その相手を「理解するための努力をする」ことが非常に重要だということです。インターンシップを経験して、柔軟性をもって考えることの大切さを知り、また、物事を多角的に考える力がつきました。そして、これらの力は、将来国際的な場で働く際に役立つだろうと自信が持てるようになりました。

 帰国後の就職活動の際、面接の場でこれらのことを順序よく話し、良い評価をいただけたときは、とても嬉しく思いました。私は、就職活動のために留学を行ったのではありません。しかし、もしも就活で留学経験を活かしたいのならば、「中身」が勝負です。どんなことに挑戦し、どのように感じ、考え、どう行動し、結果的にどのような自分の考えを持つようになったのか、しっかり話せなければなりません。「留学」をしている学生はたくさんいます。しかし、評価されるのは「中身のある留学」をした人のほうです。

≪山崎さん、メッセージとご報告、どうもありがとうございました。≫