Go Forward

パリ留学体験記3

商学部商学科 女性
留学期間:2011年9月~2012年2月(4年次に留学)

≪商学部の協定校・パリ商業高等大学に留学した商学部学生の1人です。ここでは,木村さんの「帰国報告書」から,一部分を紹介させていただきます。≫
夢を叶えるための留学
 私がフランスへ留学しようと思ったきっかけは、所属していたフランス文化を学ぶゼミで2年生の最後にフランス旅行に行ったことです。その旅行ではパリの主な観光地を巡るだけでなく、パリとレンヌの交換留学提携校を訪問したことで、留学というものを身近に感じられ、そこでの生活を想像することができたからです。また、私は幼い頃からファッションの世界に憧れがあり、それに加えて高校大学とビジネスについて学んできた私にとって、ファッションビジネスを学ぶこと、それを仕事にすることが夢でした。日本ではデザインや縫製は学べても、ファッションビジネスについて学べる学校はまだ少なく、特にラグジュアリービジネスについては学べる機会は希少です。パリでは、そのようなビジネスの研究が進んでおり、また、私の留学したパリ商業高等学校でラグジュアリーの授業が受けられるため、それらを学びたいと思い留学を決意しました。また、パリへ留学するさらなる利点の一つとしてファッションのイベントやミュージアムが多いこと、たくさんの芸術・文化に生で触れられることでした。
留学前の準備
 留学前は就職活動が重なっており、準備は大変でした。また、留学先で単位交換はできますが、私の受けたかった授業は単位交換ができなかったことから、前期で卒業必要単位を取得しておかなければなりませんでした。手続きに加え、語学の勉強、留学費のためにアルバイトと、忙しい毎日でした。特にビザの手続きは余裕を持ってすることをお勧めします。私は運良く、すぐにパリでの滞在先を見つけることができましたが、これはとても大変で、普通何ヶ月もかかるものです。また、滞在場所が決まらなければビザがもらえません。また、夏はいろいろな人がビザを取得するために大使館に行くため、アポイントが取りにくいので出発の2ヶ月前くらいには予約を入れることをお勧めします。私は、アポイントはすぐにとれると思っていたため出発の1ヶ月前に大使館のホームページを訪れましたが、既に予約が埋まっていて、出発の10日前以降しか予約を取ることができず、トラブルもあり、実際にビザを取得したのは出発前日で、本当に予定通り出発できるのか不安でした。
ISCパリの授業の様子
 少人数制の授業が多く、学生は積極的に教授に質問していました。グループ活動なども多く、終止コミュニケーションをとれる環境でした。学生はやる気があり、勉強に対する姿勢は日本の大学の学生とは全く違いました。しかし勉強熱心な部分がある一方、パリという環境をうまく楽しんでいる人が多く、海外の学生は勉強と遊びの両立が上手だなと感心しました。私は他の国から来た留学生に比べると、語学力が乏しく、うまく話すことができなかったのですが、ファッションをいう共通の趣味を通してたくさんの友人ができ、その友人たちとファッションの話をしたり、ファッション関係のイベントに出かけたりするようになりました。その点で、多くの学生が自分たちの国の人たちで集まりがちですが、私はそれを避けることができました。
 私は、留学先に英語圏ではなくフランスを選んだことも良かったと感じています。フランスに来て感じたことは、英語はしゃべれて当たり前でその次の言葉を話せるかどうかと自分の学問の専門を持っていることが、大切であるということを感じました。ヨーロッパの国の人たちは3カ国語以上しゃべれる人たちが少なくないこと、それに加え自分の専門分野を持っていることを知り、自分が国際社会で活躍したいと願う際、こういう人たちと肩を並べていかなければいけないのだということを実感することができました。
留学に興味がある方へのメッセージ
 大学に入学した当初は自分が留学するとは思ってもいませんでしたが、留学を決めた後は、予想以上にいろいろなことをスムーズに進められたと思います。留学は資金のこと、時間のことなどたくさん躊躇してしまう事柄がありますが、その不安以上の経験が待っていることは確かです。私は留学を終えて、どうしてもっと早く来なかったのかと後悔したほどでした。様々な人種が混じり合うパリで多くの人と出会い、その人たちから様々な価値観を学ぶことは、自分の今までの人生を見直すきっかけとなり、これからの生き方を考えさせられました。このようなチャンスは学生のうちにしかなかなか経験することが難しいと思うので、もっとたくさんの人に留学をしてほしいと心から思います。