商学部の現場

CASE05

We Love JAPAN and LATIN AMERICA!

遠くて近い国々
ラテンアメリカを学ぶ

興味深い発表に目を輝かせる学生たち

ラテンアメリカとは、中南米とその周辺地域の総称である。海外といえばまず欧米やアジアが思い浮かび、ラテンアメリカがどんな地域なのか知らない人も多い。日本のほぼ真裏にある遠い国々。関わりが薄いのではと思っている学生に、この講義は新たな世界を見せてくれる。

アメリカ在住の商学部OBによる
テレビ会議での講義!

商学部の中林先生と、アメリカ在住で米州開発銀行に勤める明治大学商学部OBの方によるテレビ会議での指導の下に講義は進む。何と言ってもこの授業の目玉は、こうした「ビデオカンファレンス」である。定期的にブラジルやアルゼンチンの学生たちと、テレビ会議形式で英語によるプレゼンをしながら、互いの理解を深めていく。有意義で濃い内容のカンファレンスにすべく、受講生たちは相手国を学び、議論を重ねる。ビデオカンファレンスの日が近づくと毎日のように仲間でお昼に集まるという。

ハプニングと感動の連続

和やかな雰囲気でいよいよビデオカンファレンス!

ビデオカンファレンス授業の準備段階では、相手の興味の程度が分からないので、「相応しいプレゼンのテーマを決めるのが毎回とても大変」と受講生は言う。熟考の後にテーマを決定。良いプレゼンにするという気持ちを胸に話し合いは進んだ。そしていよいよ当日、モニターの向こうにはアルゼンチンの学生がいる。大きな声で懸命に伝えようとする双方の学生たち。この日のために、商学部の学生やアルゼンチンの学生は準備をたくさんしてきた。だからこそ伝わったときの喜びはひとしおだ。最後には「グラシアス!」「ありがとう!」別れを惜しむように、今回のビデオカンファレンスが幕を閉じた。

ビデオカンファレンスにハプニングはつきもの。「開始時に相手の学生が居なくて、かなり遅れてやって来たのに何事もなかったかのように始まったときは、さすが時間におおらかな国と驚いた!」「声が聞こえない!」「向こうだけでスペイン語の話し合いが始まってしまった!」それでも回を重ねるごとにコツをつかみ、スムーズな進行だけでなく、楽しく伝えられるようになっていったという。「相手は思ったより日本をよく知っていて、交流したがっているんです。それがとても嬉しい」「私たちだからこそできる発信をしたい」。彼らにはもう次の目標が見えている。

魅力は講義だけに留まらない

「この授業を受けただけで大学に入った価値がある」とまで言う受講生がいたのには驚いた。国を越えたタテとヨコの繋がり、国際機関の先輩がわざわざ来てくれる。そして幅広い友人ができた人や、将来の目標が定まった人もいる。夏には全員がラテンアメリカで行われる研修に行くそうだ。秋にはなんと現地の学生が明治大学にやってくる。このネットワークの広がりこそ真の生きた国際交流、商学部で学ぶ醍醐味の一つだ。私には受講生の方々がまぶしく輝いて見えた。世界を相手に対等に意見を交わす、たくましい学生たちの姿がそこにはあった。

Editor

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