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  2. 商学部が「見える」インタビュー(商学部教授 小川智由)

平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)地域・産学連携による自主・自立型実践教育とは?

特別テーマ実践科目について聞きました!

南信州地域振興

商学部教授 小川智由

―南信州地域振興とは、どういう授業ですか?
社会人講座の中で長野県飯田市の方々を受講生にしたものがあるのですが、受講生の方々はご自分のビジネスのためというより、地域振興のためのことを考えている人がすごく多いんです。そして、徐々にそういう熱い想いをもっている方々が集いはじめ、最終的にはNPO法人ができるまで盛り上がりました。そして、その事業計画の中に農業を機軸にして地域の活性化を目指そうというものがあるのですが、彼らから学生たちにも飯田市に来てもらって、農作業などいろいろな体験をしながら地域振興のヒントになる提案をしてほしいというリクエストがあり、この実践型の授業が始まりました。
―学生たちには、何を学んでほしいですか?
最近の教育の現場では「社会人基礎力」というものがキーワードになってきています。これは主に「失敗を恐れず踏み出す力」、「疑問を持ち考え抜く力」、「チームで働く力」を養うというのが柱になっています。しかし、一般的に学校の授業というものは、受身のものが多いですよね。教室でただ教員の話を聞いているだけ。それだけでは、こういう能力は身に付きません。そこで、指示されて動くのではなく、自分たちで考えて企画し、それをチームとして実行していくような学びの場が必要になったのです。ですから、この授業では飯田市の方々と触れ合いながら熱い想いに刺激を受け、逆に自分たちのパワーもぶつけていってほしいと思っています。
―この授業の成果は何かありましたか?
学校が作る問題というのは、そのほとんどが先に答えがあります。そして、成績もその答えにどれだけ近いかで決まる。学生たちもそういうことに慣れ、社会に出た後、会社から課題を出されると必ず答えがあると思ってしまう。しかし、それでは世の中で通用しませんよね。だから、このプロジェクトではあらかじめ答えを用意されていない中でさまざまな課題に取り組むわけですが、そういう状況の中で、学生たちが自分たちで考え、やり遂げていくということが一番の成果になっていくのではないでしょうか。
―商学部の受験生へ向けてひと言お願いします。
商学部の学生には本で学ぶ、教室で学ぶということだけでなく、自分で体験しながら学ぶというチャンスがいっぱいあります。ぜひ、この機会を生かしてください。
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