Go Forward

理工学研究科

【応用化学専攻】博士前期課程2年木造理萌子さん 日本バイオマテリアル学会優秀研究ポスター賞受賞

2017年12月07日
明治大学 理工学部事務室

 理工学研究科応用化学専攻生体関連材料研究室(相澤守教授)では、新しいがん治療として注目されている「養子免疫療法(細胞免疫療法)」に有用な「免疫系に積極的に働きかけるバイオセラミックス」の研究に取り組んでいます。
 「養子免疫療法」は、患者自身の免疫細胞を体外で培養・活性化し、再び患者の体内に戻すことによりがんを治療する方法であり、副作用が少ないなどの利点から近年注目されています。これまでに材料自身が免疫系に働きかけるセラミックスとして、ホウ素含有アパタイト(BAp)の創製に成功しています。本発表では、ゾル-ゲル法により、そのBApを含むCaO-P2O5-SiO2-B2O3(CPSB)系セラミックスを作製し、それらのセラミックスに対する免疫細胞の応答性を調査しました。その結果、CPSB系セラミックスはがん治療に有効なキラーT細胞およびヘルパーT細胞の細胞比率を増大させる効果があり、さらにセラミックスと免疫細胞との接触が免疫細胞の活性化の原因のひとつであることを明らかにしました。
 上記の研究成果が認められ、日本バイオマテリアル学会「優秀研究ポスター賞」の受賞につながりました(対象発表125件中30件が受賞)。日本バイオマテリアル学会は、バイオマテリアルに特化した日本唯一の学会であり、今年で39回目を数えます。なお、この研究は、東京医科歯科大学との共同研究であり、科研費(基盤研究B)および明治大学「生命機能マテリアル研究クラスター」研究の一環として実施されました。

受賞名:日本バイオマテリアル学会優秀研究ポスター賞
学会名:第39回日本バイオマテリアル学会大会
開催地:タワーホール船堀
開催日:2017年11月20-21日
発表者:〇木造理萌子、本田みちよ、永井重徳、相澤 守
演 題:CaO-P2O5-SiO2-B2O3系ガラスセラミックスと免疫細胞との相互作用

関連ホームページ:
日本バイオマテリアル学会 http://kokuhoken.net/jsbm/ 
応用化学科 生体関連材料研究室(相澤研究室) http://www.isc.meiji.ac.jp/~a_lab/ 
明治大学生命機能マテリアル研究クラスター http://www.isc.meiji.ac.jp/~a_lab/cluster/
明治大学大学院