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【報告】 3月9日開催 国際教育研究所開設記念国際シンポジウムシリーズ2 

2012年03月10日
明治大学 国際教育研究所

フランク・ミシュラン 明治大学特任准教授フランク・ミシュラン 明治大学特任准教授

芦沢真五 明治大学特任教授芦沢真五 明治大学特任教授

Jamil Salmi氏 世界銀行Jamil Salmi氏 世界銀行

Ellen Hazelkorn ダブリン工科大学 Graduate Research School学部長Ellen Hazelkorn ダブリン工科大学 Graduate Research School学部長

Jung Cheol Shin ソウル大学准教授Jung Cheol Shin ソウル大学准教授

椹木哲夫 京都大学教授椹木哲夫 京都大学教授

桑原輝隆 文部科学省科学技術政策研究所所長桑原輝隆 文部科学省科学技術政策研究所所長

合田哲雄 文部科学省高等教育局高等教育企画課 高等教育政策室長 合田哲雄 文部科学省高等教育局高等教育企画課 高等教育政策室長 

小林雅之 東京大学教授 小林雅之 東京大学教授 

米澤彰純 名古屋大学国際開発研究科准教授米澤彰純 名古屋大学国際開発研究科准教授

Hans de Wit アムステルダム大学・サクロ・クオーレ大学(伊)教授Hans de Wit アムステルダム大学・サクロ・クオーレ大学(伊)教授

太田浩 一橋大学教授太田浩 一橋大学教授

横田雅弘 明治大学教授・国際教育研究所所長横田雅弘 明治大学教授・国際教育研究所所長

講演中の様子講演中の様子

  去る2012年3月9日(金)、明治大学国際教育研究所開設記念国際シンポジウムシリーズ2「世界大学ランキングと大学の『世界水準』-日本の大学は世界の構造変動にどうむきあうか?-」が明治大学リバティホールにて開催されました。 明治大学国際連携本部の主催、 株式会社ベネッセコーポレーション、明治大学国際教育研究所の共催のほか、多数の後援のもと、300名を超える参加者に恵まれ盛大に執り行われました。本シンポジウムの冒頭、勝悦子(明治大学副学長)より開会挨拶を、本研究所副所長の芦沢真五(明治大学国際連携機構特任教授)が開催趣旨説明を行いました。

 第一部では、フランク・ミシュラン准教授(明治大学国際連携機構)を司会として、世界大学ランキングや世界水準の大学形成の問題について新興国、欧州、アジア・太平洋の各視点から国際的研究を行なってきた3名の海外の専門家に講演頂きました。 最初にJamil Salmi氏(元世界銀行高等教育部門責任者)に基調講演をお願いしました。 Jamil Salmi氏 は"World-class Universities or World-class Tertiary Education Systems? Global Trends and Challenges.”をメインテーマに、世界大学ランキングの影響力および問題点について講演されました。次に、Ellen Hazelkorn氏(ダブリン工科大学 Graduate Research School学部長)より “Impacts of World University Rankings towards National Policies and University Management”と題し、世界大学ランキングが国の政策や大学経営に対しどのような影響をもたらすのかについて、講演して頂きました。最後に、Jung Cheol Shin准教授(ソウル大学校教育学部)から“Institutionalization of Global Rankings and World-class University in Asia: National Policy Level and University Level”として、アジアにおける世界水準の大学形成について講演頂きました。

 第二部では、 横田雅弘教授(明治大学国際日本学部)を司会として、日本の大学は、世界の構造変動にどう向き合うか、について日本を代表する研究者および文部科学省の5名の方々から講演頂きました。はじめに、椹木哲夫教授(京都大学理事補(研究担当)国際交流推進機構副機構長)より「大学ランキングとRU11:日本の大学の正当な評価をどのように求めていくのか?」について世界大学ランキングの問題点およびビブリオメトリクス指標の研究戦略策定への活用における問題点について、詳細なデータ分析に基づいた資料をもとに講演頂きました。続いて、桑原輝隆氏(文部科学省科学技術政策研究所所長)より「研究に着目した大学のランキングとベンチマーキング-大学の個性を評価し、活かし、かつ国全体としての水準を向上させるために-」と題し、例として東京大学のデータを用いながら、大学ランキングの課題についてお話頂きました。次に、合田哲雄氏(文部科学省高等教育局高等教育企画課 高等教育政策室長)は「『世界水準』の大学システム構築のための国の役割」についてご紹介下さいました。小林雅之教授(東京大学大学総合教育研究センター)からは「大学ランキングと大学ベンチマーキング」について市場型大学評価のお話も交えて講演頂きました。最後に、太田浩教授(一橋大学国際教育センター)より「日本の大学の国際的魅力をどう高めるか?留学生・外国人教員の視点から」をテーマに、日本への留学生の推移やグローバル30事業が与える大学への影響に関しご講演頂きました。

 第三部では、米澤彰純准教授(名古屋大学国際開発研究科)をモデレーターとして、以上の講演者に Hans de Wit教授(アムステルダム大学およびイタリアのサクロ・クオーレ大学高等教育国際化責任者)をお招きし、パネルディスカッションを行いました。その後、会場も交え、活発な質疑応答、また多くの意見交換が行われました。

 閉会挨拶を本研究所所長の横田雅弘教授(明治大学国際日本学部)より行い、シンポジウムは終了いたしました。その後、 紫紺館S5・6会議室にてレセプションが行われ、海外招聘講演者とともに有意義な懇親の機会を持ち、無事に終了致しました。