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大学院情報コミュニケーション研究科進学希望者の皆様へ



明治大学大学院情報コミュニケーション研究科進学希望者の皆様

新型コロナウイルス感染症の影響等を受け、11月中旬開催予定の本研究科進学相談会を中止することになりました。
ご参加を予定されていた皆様にはご迷惑おかけしますが、何卒ご理解くださるようお願い申し上げます。

以下、進学相談会に代わり、研究科概要や入学試験関係事項をお知らせしますので、ご覧ください。

【今村研究科長メッセージ】

—「現代」と「学際」、「学問的誠実性」、そして進学に向けたアドバイス— 

1 研究科のキーワード

 明治大学大学院情報コミュニケーション研究科は、20084月に設置された比較的若い研究科です。設立のときから本研究科では「現代」と「学際」の2つが重要なキーワードになってきました。
 情報コミュニケーション研究科設置委員会の委員長であった中村義幸先生(専門は行政法。前教務担当常勤理事、情報コミュニケーション学部初代学部長)が、明治大学に広報に寄せた記事のタイトルは「既存の学問の枠組みを超え、真の『学際』へ」でした(明治大学広報 第587号(2007年9月1日発行))。現代の情報社会で生じる問題を的確に把握し、分析し、解決策を探るためには、既存の学問の枠組みを超えて、新しい「知の枠組み」を構想する必要があります。そこで、本研究科では、「現代」と「学際」とが2つの重要なキーワードになるのです。
 このことについては、今に至るまで明確に引き継がれています。前研究科長(2014201520182019年度、現情報コミュニケーション学部長)の須田努先生(担当授業科目:社会文化史)の言葉から引用します。  

「わたしたち情報コミュニケーション研究科のキーワードは、「現代」と「学際」です」
須田努「研究科長あいさつ」(2015年)より引用

2 「現代」について

このうち、「現代」については、元研究科長(20102011年度)の大黒岳彦先生(担当授業科目:メディア技術と社会)の言葉から引用します。   

「まず一つは「いま」と真正面から対峙し「時代」と切り結ぶこと。科学論の泰斗トマス・クーンは、学問の営みを、ある大枠的な理論的フレームワークのなかで知見を蓄積し、また知見相互の首尾一貫性を整備してゆく安定した「通常科学」期と、それまで通用していた理論枠組みそのものの妥当性が疑われ、理論枠がドラスティックに更新される「科学革命」期とに大別しました。政治的にも経済的にも世界全体を閉塞感が覆っている現在、こうした状況を打開する「科学革命」が学問に求められていることは、多くのアカデミシャンが共有する認識です」
大黒岳彦「研究科長あいさつ」(2010年)より引用

3 「学際」について

  「学際」については、元研究科長( 2008 2009 2016 2017 年度)の石川幹人先生(担当授業科目:認知情報論)の言葉を借りましょう。

「本研究科の特徴は、高度な学際性にあります。複数の分野に足場をおきながら、理論から実践までの広い射程をもった研究を産みだす、そうした技量を培うことを目指しています。これはいわば「π型研究者」の養成です。本研究科では、学部で確立した学問分野をひとつの足とたとえ、それに加えて新たにもうひとつの学問分野を学び、πの両足を確立します。さらに、その両足を架橋する水平の梁は、研究方法論の修得です。往々にして異なる学問分野は、異なる研究方法論をもっていますが、学際的研究には、それらの研究方法の長所や短所を認識した、統合的視点が必要です。足場とする複数の分野の基本知識を身につけ、それらの分野を横断する柔軟な研究方法論を構築し、新しい問題にも的確に応用できる、そうした「π型研究者」が望まれるのです」
石川幹人「委員長あいさつ」(2009年)より引用

4 「学問的誠実性」について

情報コミュニケーション研究科の特徴というわけではありませんが、大学院へ進学する方には「学問的誠実性」を特に意識して欲しいと思います。学問的誠実性は、過去の知の蓄積を尊重するという、研究者にとって最も重要な態度です。私が上記の2つをあえて「引用」したのには、学問の進歩というものは、須く先人の累積的な努力の産物によるものと考えていて、情報コミュニケーション研究科への進学を検討されている方にはよく理解しておいて欲しいからです。研究計画書を作成する際にも、意識するようにしてください。

1) 「現代」だけをみていればよいというものではない
「現代」に関心がある方を求めているからといって、「現代」だけをみていればよいというものではありません。このことについては、更に、元研究科長(20122013年度)の友野典男先生(担当授業科目:行動経済学)の言葉を引用しましょう。  

 「研究者にとっても学生にとっても、「巨人の肩の上に立って」というアイザック・ニュートンの言葉を忘れてはなりません。この言葉は、われわれが遠くまで見通せる視野を持つことができるのは、数々の先人の業績の積み重ねの上に立っているお陰であって、決して一個人の力ではないという意味です。先哲の業績に敬意を払いそれを尊重し、知的財産権を侵害したり、違法ではないにしても軽視してはならないことは、現代の研究者・学生に求められるもっとも肝要なモラルの1つです。」
友野典男「研究科長あいさつ」(2013年)より引用

  この点は、重要なので前述の須田先生の言葉も改めてお借りしましょう。

「一見矛盾するようですが、博士前期課程では20世紀型のディシプリンを習得する必要があります。これを古くさいと忌避することはできません。先達たちが実行してきた知の営みを知ってこそ、そこから飛躍し「学際」の途へと進むことができるのです。」
須田努「研究科長あいさつ」(2015年)より引用

 
2) 「学際」を理解できる認知能力を養う機会の提供
 また、誠実さとも関係しますが、「学際性」という観点から他の学問分野に対する旺盛な興味・関心、寛容さをもつことが必要です。他の学問分野の知見を子供のように受け入れる人でなければ、真の学際の門を通ることはできないでしょう。情報コミュニケーション研究科では、そのような学際的な認知能力を養うための仕組みを用意しています。このことについては、私(担当授業科目:知的財産法)の言葉を自己引用しましょう。

「本研究科のカリキュラムでは、以下の①から③のように先進的な「学際空間」を提供することで、学際的な認知能力を養う機会を用意しています。
① 先進的な「学際空間」の場では、多様な専門領域の講義科目が提供されています。院生は、そこでの学びを通して、他の専門分野の存在とその多様性を理解し、謙虚にそれらを受け入れながら、自分の視野を広げていくことが求められます。
② 「修士論文中間発表会」は、本研究科の指導教員全員が出席し、専門領域と指導教員の枠を超えて、踏み込んだアドバイスをする貴重な機会です。博士論文提出予定者が発表する「博士論文事前報告会」は、主査・副査の教員はもちろん、外部から招聘した研究者や、本研究科博士後期担当教員全員が出席して行われます。
③ 複数の教員が、学際的な「共同研究プロジェクト」を組織し、大学院生を参加させています。その他にも、大学院生には「学際研究」という専門領域を超えた研究報告・議論の場を保証するとともに、最先端の世界レベルでの研究成果に触れる機会として「特別講義」、「研究科フォーラム」を毎年企画しています。」
今村哲也「研究科長あいさつ」(2020年)より引用

 ただし、本研究科は、あくまで学際の場としての「学際空間」を提供するにすぎません。真の学際は、「個人において実現するものである」と考えられます。このことについて、再び大黒先生の言葉を引用します。

世の中には「学際」を謳う多くの学部や大学院があります。ですが、それらは大抵の場合、様々な分野のエキスパートが単に「一堂に会している」に過ぎない、混じり合うことのない“孤立した知の単なる集合”というのが実情ではないでしょうか。ですが、「学際」は単なる「集合」とは異なります。「学際性」とは決して組織や場所に付与される形容詞ではありません。本当の意味での「学際」とは、例えばルネサンス期の寵児レオナルド・ダ・ヴィンチがそうであったように、あるいはバロック期の天才ライプニッツがそうであったように、個人において実現するものではないでしょうか。もちろんレオナルドやライプニッツを気取るのではありません。ですが教師と学生がともに既存の枠組みを疑い、脱領域的に視野を拡張すること。問題意識を自己の専門を軸としながら同心円的に広げていくこと。つまり一人ひとりが「学際」的人間に成ること。こうした「学際」的人間の“梁山泊”としてしか「学際」は実現されないのではないでしょうか。
大黒岳彦「研究科長あいさつ」(2010年)より引用

5 大学院の進学準備に向けたアドバイス

 入試形態により受験科目は異なるので詳細は学生募集要項をご覧いただければと思いますが、博士前期課程の一般入学試験、外国人留学生、社会人特別入学試験の場合には、1日目に行われる筆記試験(外国語(英語)、小論文)と、筆記試験の合格者のみに実施される2日目の面接試問があります。
 外国語(英語)の試験について。英語試験の免除を申請する方以外は、外国語(英語)を受験する必要があります。情報・社会系、メディア・文化系、人間・コミュニケーション系の3カテゴリーの内容を踏まえて複数題出題されます。出願しているカテゴリーにかかわらず、そのうち2題を選択して、時間配分に注意しながら、両方とも和訳してください。外国語(英語)試験では、一般的語学辞書1 冊に限り使用を「可」としています(専門用語辞典及び電子辞書を用いることは不可)。辞書の貸し出しはありません。当日辞書を使用する受験生は、必ずご自身で用意してください。
 小論文について、情報・社会系、メディア・文化系、人間・コミュニケーション系の3カテゴリーの内容を踏まえて複数題出題されます。出願しているカテゴリーにかかわらず、そのうち2題を選択し、日本語で自分の主張を論理的に述べてください。
 面接試問については、大学院で行う研究計画をしっかりと準備しておくことが重要です。自分自身が「面白そう!研究してみたい!」と思えるテーマをみつけて、研究を実施していく上での計画をきちんと立てましょう。
 最も重要な点は、研究テーマ・研究方法について、研究指導教員と受験生とのミス・マッチがない、という点です。ミス・マッチを防ぐためには、事前に希望する研究指導教員の研究内容について調べたり、教員が公開している連絡先がある場合には、公開されている連絡先を通して相談したりするとよいでしょう。
 大学院への進学に際しては、しっかりとした研究計画を立てるのはもちろんですが、なぜ本研究科を志望するのか、将来の志望進路はどうするのか、といったことも考えておくことが必要です。

【情報コミュニケーション研究科概要】

入学試験について

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お問い合わせ先

教務事務部 大学院事務室(情報コミュニケーション研究科担当)

駿河台キャンパス グローバルフロント(5階)
〒101-8301
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03-3296-4285
jokomiken■mics.meiji.ac.jp(■を@に置き換えてください。)

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