①『パックマン』『マッピー』とナムコ・アーカイビング小展〜ゲーム研究の基盤整備のために
②スマートIoTけん玉〈DENDAMA -電玉-〉がひらく実世界eスポーツの可能性
③あの頃のSFゲーム: 『ザース』『地球戦士ライーザ』ほか1980年代PCゲーム開発の様子を聞く

11:30~17:30
グローバルフロント3F 4031教室
コーディネーター:①②中川大地、③福地健太郎

①近年のゲーム業界の再活性化や研究書・雑誌特集等の出版ラッシュ、そして目下のe-sportsブームといったアクチュアルな動きとともに、日本でのゲーム研究への機運も高まりつつあります。こうした研究基盤の整備のために、明治大学では国際マンガミュージアム構想を中核として産官学の実践的な連携の道を模索中です。

本企画では、その試みの第一歩として、バンダイナムコスタジオ社が手がける「ナムコ開発資料のアーカイビング」プロジェクトの紹介展示を行います。

1980年代当時と同様に試遊可能な『パックマン』『マッピー』のアップライト筐体をはじめ、『ゼビウス』『鉄拳』といった各時代のナムコ作品の貴重な開発資料を展示・ガイドするとともに、アーカイビング計画の現状と展望についてのトークセッションを開催します。

■展示内容
・『パックマン』『マッピー』が遊べるアーケードゲーム機
・『パックマン』『マッピー』『ゼビウス』『リッジレーサー』『鉄拳』『太鼓の鉄人』開発資料と関連グッズ
・アーカイビングプロジェクト紹介パネルほか

■トークセッション 13:00~14:00
「ビデオゲーム黎明期の開発資料を紐解く———ナムコ開発資料のアーカイブ化とその活用」

■特別資料ガイド 14:00〜14:30ほか

②現在進行中のesportsブームでは、ビデオゲームタイトルを用いた競技シーンが注目を集めています。しかし、テクノロジーと遊び、スポーツとの結びつきは、もっと多彩なかたちで進行中です。本企画では、そのひとつのスタイルとして、伝統遊具であるけん玉とIoTデバイスを融合させた〈DENDAMA -電玉-〉のデモンストレーション展示を行います。

画面の中だけでなく、誰もが親しむ現実空間での一人遊びにセンサリング機構を導入してスマートフォン上のアプリと連携させることで、いかに身体経験が拡張されるのか。数々の受賞で世界的にも注目を集める電玉を実際に体験していただくとともに、開発者の大谷宜央氏による実世界esportsとしての可能性を展望するトークセッションを開催します。

■展示内容
・DENDAMA ver.2「GUMMY」シリーズ 体験コーナー
・初代DENDAMA
・世界のけん玉 ほか

■トークセッション 15:10〜16:00
「スマートIoTけん玉がひらく実世界esportsの可能性」

③1980年代に入って家庭用ホビーパソコンの高性能化・低価格化が進んだことで、パソコンゲーム市場もまた活性化し始めます。そんなときに活躍したのが、若きホビープログラマたち。パソコンのグラフィクス能力の向上やSFアニメブームを背景に、SF的想像力が盛り込まれたゲームが多数登場しました。
今回のイベントでは、その中でも先鞭をつけたヒット作『ザース』『地球戦士ライーザ』の開発者・杉江正さんをお迎えし、当時の熱い雰囲気についてうかがいます。また、ロボットや人工知能SFと技術の関係を考察しているAI×SFプロジェクトの大澤博隆さん・宮本道人さんとともに、その後のSFゲームの変遷過程について社会情勢と照らし合わせながら検証していきます。

■展示内容
・1980年代PCゲーム

■トークセッション 16:10〜17:00
「あの頃のSFゲーム: 『ザース』『地球戦士ライーザ』ほか1980年代PCゲーム開発の様子を聞く」

中川大地
中川大地(明治大学野生の科学研究所研究員)

ゲーム、アニメ、テレビドラマなどのカルチャー/テクノロジー分野を主領域に、人類学的・文明論的な視座からの批評・研究活動を行う。批評誌「PLANETS」副編集長。主著に『現代ゲーム全史———文明の遊戯史観から』。

福地健太郎
福地健太郎(総合数理学部先端メディアサイエンス学科)

インタラクティブメディア、ユーザーインターフェース、情報可視化、リアルタイム動画像処理、エンタテイメント応用に関する研究をしている。

他参加予定者
①岸本好弘(遊びと学び研究所)、兵藤岳史(株式会社バンダイナムコスタジオ)、福地健太郎(明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科)
②大谷宜央(株式会社電玉)、榎本統太(日本未来学会デジタルエンターティメント研究会)
③杉江正(『ザース』『地球戦士ライーザ』開発者)、宮本道人(東京大学)、大澤博隆(筑波大学)
その他の情報
②共催:株式会社電玉、日本未来学会デジタルエンターティメント研究会