かつての日本企業においては男性、日本人、正社員を中核とした同質的組織の凝集性が経営の優位性を担保してきた。しかし、今日では人口減少社会のもと、AIやIOTなどの情報化、経済のグローバル化が進展し、ESG、SDGsへの対応やコンプライアンス重視の経営が求められるなど、企業をとりまく環境は大きく変化し、従来型の経営手法、人材管理のあり方では整合性がとれない状況となってきた。
そこで、本企画では近年注目されるダイバーシティ・マネジメントの考え方について、先進的取組を行う企業のトップ経営者3人の方々から直接話を伺っていく。
ダイバーシティを規定する要素には、性差や人種、国籍はもとより、性的志向・性自認、障がいの有無、年齢といった目に見える違いのほか、一人ひとり異なる価値観や能力、経験、知識など、表面的には判別しにくい多様性も含まれる。3人の経営者の方には、多面的な視角から、ダイバーシティ経営の意義、極意や難しさについて持論を展開していただく。
経営学、企業内の人材マネジメント。特に女性の活躍推進やダイバーシティ経営の推進で多様な人材の力が存分に発揮される組織のあり方について研究している。大学では、広報担当副学長を務め、大学全体のブランディングや、危機管理など戦略的広報の責任者として活動している。