第２回明治大学小史展

神田･お茶の水と明治大学

1999･6･15(火)から10･25(月)
大学会館１階ロビー

展示品

１．旗本中坊（なかのぼう）氏屋敷絵図（元禄年間）
　この中坊家は、江戸時代には4000石を有する大身の旗本で、幕末には勘定奉行をつとめています。この屋敷は今のリバティタワーや研究棟あたりに相当します。　（お茶の水図書館原蔵）

２．旗本中坊家屋敷跡発掘出土品（江戸時代）　　
　　駿河台地区（Ａ地区）再開発に際して、本学は　埋蔵文化財の発掘を行いました。展示した３点の磁器は中坊氏の屋敷のゴミ穴から出土したものです。　（考古学博物館蔵）

３．室鳩巣『駿台雑話』（寛延３年11月木版）　
　江戸時代、幕府の儒官などをした儒学者。現在の６号館あたりに居を構え、名著とされるこの『駿台雑話』をしたためました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

４．聖堂絵図（寛政11年以降）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　江戸幕府の学問所である湯島聖堂（現在の東京医科歯科大学横）では多くの武士の子弟が学びました。狩野素光の画。　（斯文会原蔵）

５．『飯田町　駿河台　小川町絵図』（嘉永３年）
　神田川から内濠付近の間の神田・駿河台一帯の絵図です。大名屋敷や社寺などが色分けされています。

６．『駿河台御茶之水』（昭和25年）　　　　　　　　
　「お茶の水」の由来は定かではありません（本展示品の解説は高林寺説）が、いずれにしても神田川の所の湧き水であり、茶の湯のために幕府に献上したためです。本展示品は本学70周年に際して制作されたものです。　　　　　　　　　　　　

７．ニコライ堂から臨んだ風景（明治24年ころ）
　ロシア正教会のニコライ師によるニコライ堂は、イギリス人のコンドルの設計により明治24年２月に落成しました。この写真はそのころ、ニコライ堂の頂上部より３６０度撮影したものの１部です。

８．『東京名所　御茶之水真景』（明治25年２月）
　現在の順天堂医院付近から、お茶の水橋周辺をのぞんだ絵である。まだ甲武鉄道（今のＪＲ）は敷設されていず、前年に竣成した橋の上を馬車が走っています。　　

９．お茶ノ水とその周辺の絵葉書（大正９年10月１日、昭和６年以降）　　　　　
左は大正９年、第１回国勢調査を記念して作られたお茶の水駅周辺の絵葉書です。右は昭和６年のお茶の水橋架け換えにより、今の地に駅が移ったあとのものです。

10．３代目記念館が見た明大界隈（昭和10、同27年、1994年）
明治大学、とくに３代目記念館（現在のリバティタワーの所）一帯の航空写真です。右の写真は昭和10年ころ。　　　　

11．版画『駿河台　明治大学』（昭和16年ころ）　山形県出身の奥山儀八郎が明治大学一帯を広重様式で版画にしたものです。胸突坂（むねつきざか、今の吉郎坂）を軍隊行進するようすも描かれています。

12．「Ｎｅｗ　Ｆａｓｈｉｏｎ」案内状（戦前）　　　　　　　　　　　　　　　　　
　駿河台下の山嘉洋服店が卒業をむかえた明大生に配布したもの。明大マーク等まで押されています。ここで、背広を新調した学生もいたでしょう。　（岩田武氏寄贈）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

13. 太田姫稲荷神社の絵（昭和25年制作）　　　　　　
　江戸城を築いた太田道灌が京都伏見より移した神社です。もとは聖橋の所にありましたが昭和６年、現在地（小川町）へ移転しました。本学創立70周年に制作した絵。

14．お茶の水・駿河台を描いた本（1991年、1993年、1998年）
多くの人がこの一帯の景観、人物を描きました。今回は永井龍男『東京の横丁』、司馬遼太郎『本所深川散歩　神田界隈』、そして大石静『駿台荘物語』を展示しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

15．絵葉書「我が街　神田」（1997年７月）　
　神田郵便局協力会が発行し、小川町郵便局で販売したポスト・カード。３代目記念館も描かれています。　

16．喫茶店「ラドリオ」・「ミロンガ」（1998年７月）　　　
すずらん通りの「ラドリオ」や「ミロンガ」で語り合ったり、物思いにふけった明大生は数多い。この絵画は日本美術院友羽子田長門画伯によるものであり、とくに明治大学に寄贈してくださったものです。　　

　1999・６・15
明治大学歴史編纂事務室
03(3296)4085・4086

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