セミナーの内容

第1部 技術セミナー
「感性産業、構築に向けて」  
井川 憲明 農学部農芸化学科教授
 
市場が成熟期を迎えた21世紀、産業界に求められる経営資源はヒト・モノ・カネ・情報に続き、第5の資源「感性」を必要とするときが来た 。感性産業に入るものとして、@ファッション産業 Aビューティ産業 Bヘルス・ケア産業 C食品産業 Dクリーン産業 E福祉産業 Fエンターテインメント産業、などが考えられる。感性産業は感性をプライオリティにしたモノつくりの他、コトつくり<文化>を含めた産業であることを付記しておこう。
「立体テレビを目指したディジタルホログラフィ」  
田中 賢一 理工学部電気電子工学科講師
  
 現在のテレビジョンシステムに代わって、今後、立体映像などが発展することは間違いないが、なかでもホログラムはメガネなしで立体的な画像を表示できる唯一のメディアであることが知られている。現在、静止画の範囲では実用的領域に達しているが、これをテレビにとって代わるシステムに拡張しようとする場合には動画でも再生可能となる必要がある。現在、ディジタルホログラフィにおける高画質化を重点的に研究している。
第2部 産学交流技術セミナー
「金属及び非金属材料の疲れ強度の新評価モデル」  
清水 茂夫 理工学部機械情報工学科教授

 従来、材料の疲れ強度を評価するS-N(P-S-N)曲線は、応力繰り返し数が106または107回台に材料が破損しない「限界の応力」が存在するとし、そこに水平線を引いて暗黙理に「材料の疲れ限界」としてきた。しかし、疲れ限界が107回以上の材料は、従来のS-N曲線モデルでは、疲れ限界をうまく表現できない。新しい概念のS-N曲線モデルを用いると疲れ限界を明確に表現できることがわかった。その内容について例を交えて紹介する。
「ソフトコンピューティングで実現される感覚情報処理」  
高木 友博 理工学部情報科学科教授

 インターネットで検索を行うとき、思うような結果が得られず困ることがよくある。これを改善するにはユーザの感覚をうまく検索エンジンに伝える必要がある。ソフトコンピューティング手法を用いこのような感覚情報の処理を行う研究例として次の3つを紹介する。 @サーチエンジン、情報フィルタリングなど  A運転者がミスをしても衝突が起こらないようにする運転支援システム B 家庭内で赤ん坊が危険な際、自動的にアラームをならすシステム
「動物工場」  
長嶋 比呂志 農学部生命科学科助教授
 

 21世紀には遺伝子組み換え動物を「動物工場」として利用することが本格化するであろう。遺伝子組み換え動物の乳汁中に薬剤原料となるような物質を作らせることは、既に商業化の段階を迎えている。遺伝子組み換え動物の細胞・組織・臓器などを再生医療や移植医療などへ利用することも今後活発化すると予想される。ポスト・ゲノムの時代を迎えて、動物工場に求められる生産物は一層多様化するに違いない。