「明治大学広報」
 
第544号(2004年9月1日発行)
  校友会再生と大学改革 総長兼学長 納谷廣美

 本日、この新しい建物・アカデミーコモンで改革2年目の代議員総会が開かれるということを非常にうれしく思っております。

 この校友会を改革するにあたっての青木会長の熱意には、卒業生として、ある意味では感動を覚えたひとりでありました。この建物の竣工をもって、120周年記念事業がエンディングを迎える時期に入りましたし、また学園の正常化ということがほぼ達成されそうな時期でもありました。そういう時期を踏まえて、校友会が立ち直ってくる、再生してくるということは、教学側としてもうれしく受けとめていきたいと思っておりました。当時、学部長のひとりとして、青木会長の情熱に負けたと言ったらおかしいのですが、応えたいと思いました。

 終身会費の予納制導入についても、青木会長が真摯に教学側のほうに理解を求められ、その結果、我々はそれに賛同しました。父母会の皆さんも、それは実質学費ではないかということで危惧を持たれていましたが、最終的には賛同していただきました。これだけ校友会をめぐる状況が好転している時期ですので、本日の代議員総会も、改革へ向けて新しい提案がいろいろなされることだと期待しております。

 大学の受験人口の問題について、これまで全入時代が2009年と言われていましたけれども、ほぼその時期が2007年、2年前倒しで来るという報道がありました。しかし、そこの記事にもありましたけれども、「全入」などはあり得ません。やはり質・量ともしっかりした大学でないと、学生は集まらないわけですから、明治大学は、そのような状況の中にあっても、中心的な大学として受け入れる大学であるということ、そういう内実をしっかりした大学にしたいと考えております。あと1、2年のあいだと言っても、実はもうはじまっているわけですので、校友会の皆さんには、今後ともご協力いただきたいと思っております。

 2004年4月から、情報コミュニケーション学部を開設しました。専門職大学院として法科大学院をはじめに立派にスタートさせました。2005年度には、専門職大学院・アカウンティング・スクールが発足する予定です。

 校友の皆さんと私たちの間には、強い絆があります。両者は、しっかりとタイアップしながら改革に取り組んでいきたいと思っておりますし、今後ともご協力をいただきたいと思っております。
 
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