FD(Faculty Development)とは、教員が授業内容・方法を改善し、向上させるための組織的な取組の総称です。本学では、教員研修(FD)委員会が中心となって、(1)学生による授業評価アンケート(2)新任教員の研修会(3)教員研修シンポジウム(4)FD関連の広報活動などについて検討を重ね、今年度も既にそのいくつかを実施してきました。以下は、それらの中間報告と後期予定の案内です。
学生による授業評価アンケートは、今年度から採用されたセメスター制の関係で、前後期2回の実施を原則としています。6月末に3キャンパスで実施した前期のアンケートは、希望者限定ということもあって、実施科目数が356にとどまっていますが、後期のアンケートを予定している11月末までには、評価項目の再検討と全教員への趣旨の周知徹底に努め、全学規模での一斉実施を目指しています。とはいえ、最大の問題はアンケートの実施規模ではなく、その結果が授業改善にどのように活用されたかであり、この点に関しての具体的な測定方法も後期の重要な検討課題です。
新任教員の研修会も、昨年とほぼ同じ7月末に実施しました。当日は新任教員45名の参加を得て、前半ではユニバーシティ・アクティブ代表取締役社長・大江淳良氏による講演「大学における授業改革のあり方」と本学政治経済学部の安藏伸治教授による報告「Oh−o!Meijiシステムを利用してみて」が、そして後半では各学部長と新任教員との意見交換や懇親会などが行われました。全体のスケジュールは4時間半にも及ぶものでしたが、内容的には「メリハリのある構成であった」との評価でした。
後期には11月末に「授業改善のためのアンケート」を、そして12月には「教員研修(FD)シンポジウム」を計画しております。
この種の取組をさらに発展させて、FDを真に教育改革に寄与しうる組織的かつ多面的な取組へと発展させていくためには、FDに関して広く学内で共通認識を得るための広報活動が欠かせません。今後もいろいろ機会を利用して、明大FD情報をお届けする予定でいます。
【教員研修(FD)委員会副委員長・横井勝彦=商学部教授、学長室専門員】 |