◆商学部が創立100周年記念式典・講演会を開催
−新たな歩みへの決意を表明− |
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明治大学商学部は9月25日、駿河台校舎アカデミーコモンアカデミーホールを会場に創設100周年記念式典・講演会を盛大に開催した。来賓、本学役員・役職者および卒業生、在学生らおよそ550名の参列者を前に、100周年を祝うとともに、これからの100年に向けて商学部の新たな歩みへの決意を表明する式典となった。
1904年9月に開講した商学部は、早稲田と並び私学の商学部としては最も古い伝統と歴史をもつ学部で、この間『明治の商科』として有為な人材を世に送り出してきた。
式典は13時、渡辺宜嗣氏(77年商卒、テレビ朝日アナウンサー)司会のもとで開式。沢内隆志商学科長の開会の辞に続き、式辞に立った鈴木義夫商学部長は、誕生時の教授陣および授業科目等にも触れながら、平坦ではなかったこの100年を回顧しつつ、さらなる発展を目指して取り組んでいる教育改革に言及。「『市場およびそこに生ずるさまざまな形態の取引や活動を総合的に教育・研究する』という商学部の社会的な存在意義は、色褪せることなく不変であり、『グローバルに活躍しうる人材の育成』という創設以来の信念の具現化が当面の課題である」と述べた。また今後、「少人数教育を重視する伝統を踏まえつつ、カリキュラムの絶えざる改善によって、学生諸君が自信と満足が得られる学部とすることが我々の使命である」との決意表明で式辞を結んだ。
続いて森宮康教務担当常勤理事が祝辞で、文科省・学術フロンティア推進事業に採択された商学部の大型研究プロジェクト「先端的グローバルビジネスとITマネジメント」の進捗とその研究成果に対する期待とともに、学部と大学院との連携が今後より重要となる点を指摘。商学部の研究・教育への期待を述べた。
来賓の青木信樹校友会長、石橋良一連合父母会長からは、それぞれ校友の立場、父母の立場から商学部への要望・期待をこめた祝辞が述べられ、最後に千葉修身産業経営学科長の閉会の辞で式典は終了した。
引き続き14時から行われた講演会では、はじめに(株)大丸の山本良一取締役社長(73年商卒)が登壇。「お客様基点で考え抜く」と題して講演した。在籍したバスケットボール部での経験をまじえながら、鳥の眼・虫の眼・魚の眼という3つの視点(マクロ・ミクロ・中間)で社会の変化を読み取ることの重要性、小売業の経営環境の変化に対して顧客サービスをわかりやすく解説。大丸の経営改革への取り組みを披瀝した。
続いてワタミフードサービス(株)の渡邉美樹取締役社長(82年商卒)が「夢に日付を」の演題で講演。学生時代からの起業と社長への強い意識、そのための準備と学習と経験を語った。「夢を持ったら日付を入れよう。具体的に日付を付けることによって、計画実現へのスケジュールをより具体化できる」と自身の経験に基づいて述べた。また、経営にはミッション、ヴィジョン、戦略が必要であること、和民の目標「お客を幸せに、社員を幸せに、取引先を幸せに」のモットーから、食品の安全性を求めて取り組んだ低農薬農業の部門、さらに医療・教育への進出を語った。
それぞれ講演後には質疑の時間も設けられ、会場からの熱心な質問や明大の構造改革への辛口なコメントなどもあり、充実した講演会となって幕を閉じた。
(商学部) |
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