「明治大学広報」
 
第548号(2004年11月15日発行)
◆杉並区と区内と高等教育機関との
 連携協働に関する包括協定を締結
       区内の5大学が地域づくりを推進
明治大学は10月29日、短期大学を含む杉並区内4大学(女子美術大学・女子美術短期大学部、高千穂大学、東京立正女子短期大学、立教女学院短期大学)とともに、杉並区と包括協定の締結・調印を行なった。

 この5大学と杉並区はこれまで、公開講座の開催や杉並区図書館ネットワークの構築など、協力して区民の生涯学習支援をすすめ、また、まちづくり・産業振興等の分野でも個別に連携してきた。区民にとって身近にある大学は、区民が主役となるさまざまな取り組みの貴重な支援者であり、地域づくりの総合的・効果的な推進者としての期待も大きいということから、生涯学習支援だけでなく、ひろく地域人材育成などの多様な取り組みをすすめる包括協定を締結することになったもの。

 調印後の会見で、具体的な期待について質問を受けた山田宏・杉並区長は、「退職者等の第二の人生を地域の中で生かすための支援の一助として『人づくり大学(仮称)』構想がある。このプログラム開発への援助や講師の派遣、杉並区独自の資格取得の検討もしており、期待は大きい。また、区は政策のみでなく、歴史・文化・産業・自然など杉並の幅広い研究をすすめるための『杉並学会』の設立準備をすすめている。さらに、杉並師範塾(教員養成)構想などに対する、アカデミックな視点での協力をこれからお願いしていきたい」と語った。

 これに対し、明大からは納谷廣美総長兼学長が、「『杉並学会』に特に関心を持っており、強力に推し進めていきたい。歴史ある杉並の文化を見直し、将来の構想へとつなげられるような協力ができれば」などと力強く抱負を語った。

 今後は、これまでの連携をさらに発展させ、地域や区民から寄せられる多様なニーズを整理・調整し、より身近なところで実現されるよう、区のさまざまな部署と大学で、あるいは大学相互でそれぞれの専門性を効果的に活かす取り組みをすすめていく。そのために、この協定による「協議会」において包括的・継続的に検討していくことになっている。
 
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