「明治大学広報」
 
第553号(2005年4月1日発行)
  卒業にあたって
北海道函館長 小林 辰男
 4年前日本武道館での入学式まで、私の体内には赤い血が流れていましたが、一瞬にして紫紺になってしまいました。まさに目まぐるしい4年間で、つい寸前まで幼稚園に通園していたはずが、大学受験、そして卒業。まさに「光陰矢の如し」とはこのことでしょう。「権利自由」「独立自治」の建学精神のもとでの熱意ある教育活動に対して教職員諸氏のご尽力に感謝しています。
 明治維新とも決して劣らない社会変化の多い中、不況、倒産、失業率など決して楽観できる社会状況ではありませんが、明治大学で得た財産を活かして厳しく大きな試練に立ち向かってほしいと思います。
 私の北海道函館地区父母会は、会員44名の親密で団結力のある、まさにファミリーです。年に一度の大学との懇談会では、学園正常化、新学部・高度専門職業人養成型大学院の開設、授業設計のフレックス化の導入等、そしてリバティタワー・アカデミーコモンの完成を熱く語る教職員の姿を見ると、私学の雄・明治大学に子供を預けたことへの安堵感でいっぱいになりました。
 かくして、子供は明治大学を卒業し、私の想像以上に成長していると思いますが、私も父母会活動を通じ、大学教職員、校友会、父母会、父母会OBとの素晴らしい出会いがあり、自己研鑚をさせてもらい、多少ではあるが成長したのではないかと思います。本当に貴重な経験の場を与えてくださった皆様に感謝しています。そして父母会活動をさせてもらうきっかけをつくってくれた子供に気恥ずかしいですが、「ありがとう」と言いたい気持ちです。私の血の色は子供の卒業で赤に戻るかもしれませんが、心の中は紫紺一色です。
 最後に明治大学のますますの飛躍を心より祈念いたします。
 
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