「明治大学広報」
 
第553号(2005年4月1日発行)
海のダンディズム    
ポートセイリング部 金子正文
「走るからには誰にも負けたくない」。その一心で海面をひた走る金子。強く照りつける日差しの真夏でも。絶対零度、寒さが肌を突き刺す真冬でも。そして今日もどこかで―。
 ボードセイリング。それは風の力を使い海面を思うがままに走りぬける競技。「最初は興味半分だった、でも気づいたらのめりこんでいた」。海が変われば風も変わる。1年中、日本中を転戦し、経験も積んできた。この競技を始めて3年。今では寝ても覚めてもボードセイリングのことだけ。ゴールを目指し、突き進むその表情は戦う海の男そのものだ。
 だがひとたび陸に戻ると、さっきまでの険しい表情が嘘の様に笑顔の金子がいる。去年までボードセイリング部の主務として、チームではいい兄貴分として部を支えた。学校への書類提出やスケジュール管理など、仕事に忙殺される中でも練習のため神奈川の海まで足を運んだ。
 戦う男とできる男。そのふたつの顔を持つ金子。彼は今日も明大ボードセイリング部のため、ひた走る。
(かねこ・まさふみ 経営4、柏南高出、168p・60s)
 
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