「明治大学広報」
 
第556号(2005年6月1日発行)
 未来農工センター設立に向けて
科学技術研究所長  植草 新一郎
 皆様に科学技術研究所の将来計画の一部をご案内いたします。

 大学の研究は、ク教育効果を十分にあげながら、ケ効率的であり、コ競争力があり、サ社会、学生、父母、高校に対してアピールでき、しかもシ外部資金を導入できるようなものでなければならない、と考えております。

 7年前に「ハイテク・リサーチ・センター」が設立されましたが、技研では、2005年度にも学術フロンティア推進事業2件、ベンチャー研究開発拠点整備事業1件、ハイテク・リサーチ・センター整備事業2件の大型研究が進行しており、多くの成果をあげております。しかしながら、現在の研究態勢にはいくつかの問題点があることも事実です。文科省助成などで大型の汎用装置を購入しても、教員が責任を全て抱え込み、装置の管理に多くの時間をさかざるをえず、その上、他の教員・研究者にとっては必ずしも使い勝手の良いものにはなっていないことがしばしば見受けられます。汎用の装置は多くの研究者に使ってもらってこそ意味があるものですし、見栄えのする装置が分散して納められているために、外部に対する宣伝効果が著しく弱められていることも事実であります。

 このような問題点を解決し、明治大学を外部に大いにアピールする最善の方法は、技研の2005年度の研究・教育に関する長中期計画書で述べられている未来農工センターとなり得る総合分析評価共同センター(仮称)の実現にあります。これは、技研の所長として取り組む最優先の課題であると考えております。

 大型汎用設備を一カ所に集め、専属オペレータをつけ、外部の分析依頼を受け付ける体制をつくることで、企業との共同研究の活性化、さらには校友との交流の活発化を可能にし、受験生、父母に対するイメージアップや外部資金導入にもつなげることができると考えております。

 微力ではありますが、技研所長としての重責を果たしたいと存じますので、明治大学法人、教職員、校友、父母等皆様のより一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。 (理工学部教授)
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