「明治大学広報」
 
第560号(2005年8月1日発行)
◆ずうむあっぷ:  「忙しい」などと思わずに
フェンシング部 牛越 弘
 激務の4年間だった。早朝に千葉の自宅を出て、生田で授業を受け、駿河台で夜練習して未明に帰宅。さらに今春のリーグ戦では、チーム事情により全3種目にエントリーし、慣れない練習に取り組み続けた。周りが心配になるほどの多忙な日々。しかし、牛越(理工4)は前向きだった。

 「試合に出られるだけで幸せ。(出場種目が増えたことも)嬉しかったよ」。淡々と語って、優しい目で微笑む。困難を困難と感じさせない。「先輩が疲れた、と言っているのを聞いたことがなかった」(安田・文3)。

 今春のリーグ戦、優勝校に1点差まで迫った男子フルーレ。「最後我慢しなきゃいけない場面でやられたんだ…攻めるの、得意じゃないのにね」。慣れない種目で堂々と戦い抜いても、言い訳も弁解もない。そんな男だったからこそ、チームを支えられた。

 卒業後の進路は明大大学院。学業成績も立派に残した牛越の勲章だ。多忙な日々に終わりはないのかもしれない。それでも「また頑張るよ」。いつもの優しい目で、微笑んだ。

(うしこし・ひろし 理工4、検見川高出、170p・56`)
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