秋季リーグ戦、小野は自らの勝利でチームの優勝を決めた。「今までで一番うれしい。最高」。既にチームの中心選手として欠かせない存在。だがそんな彼も、入学後の全てが順風満帆というわけではなかった。
春季リーグ戦。彼は最優秀新人賞を獲得。新人離れした活躍を見せた。しかし、6月の関東学生選手権では、シングルスで初戦敗退という不本意な結果。「自分にとって大きな負け」。自らの弱点を痛感させられた。でも立ち止まってはいられない。「自分に逃げないでやろう」。弱点克服のため厳しいノルマを課し、練習に取り組んだ。迎えた秋季リーグ戦、小野はシングルス・ダブルス共に活躍し優勝に大きく貢献。苦しい場面でも、気持ちを切らさず戦い抜いた。夏の成果は確実に表れていた。重圧の中での優勝は、彼を一回り大きくさせた。
今後も活躍が期待される小野。一番の目標は来年1月の全日本選手権だ。日本最高峰の大会で「ベスト8を狙っていく」。歩みを止めるつもりはない。さらなる高みを目指し、若武者は進化し続ける。
(おの・たつや 商1、仙台育英高出、173p・70s) |