「明治大学広報」
 
第567号(2006年1月1日発行)
◆2006年前へ!「個」を強くする知の拠点へ
 数学改革の現状と展望
学長 納谷 廣美
 新年明けましておめでとうございます。学長として2回目の正月を迎えることができましたが、これも偏に皆様の暖かいご理解、ご協力によるものであり、心より感謝するとともに、厚く御礼を申し上げます。
 ところで、わが国は、経済大国として他国との協調をはかりつつも、国際社会において独自の役割を担い、人類の共生にむけて真の国際貢献をなすべきことが求められています。しかも最近一段と加速化されたIT技術の革新とあいまって、各種の分野においてグローバリゼーションが急速に浸透しつつあります。このような社会動向は、当然のことながら大学に対しても、従前の「象牙の塔」的な姿勢を批判し、社会のニーズに適応しうる大学へ変革することを求めています。
 今、わが国は「規制緩和」という政策視点をベースに、「官から民へ」あるいは「護送船団体制から、競争原理の導入体制へ」とのスローガンを掲げて、高等教育機関たる大学に対しても、その変革を求めており、各大学は自らの“顔”を明確に打ち出して、厳しい大学間競争に勝ち残らなければならない状況に直面しております。明治大学は、他の大規模な私立大学と同様、わが国が経済の復興と高度成長を続けてきた時期には新学部等の新設や量的拡大をはかりながら上昇気流に乗って「高等教育の大衆化」経営のなかで問題を解決してきたといっても過言ではないと思います。しかしバブル経済が破綻し、いまだ必ずしも景気回復が定かでない状況のなかにあって、いわゆる18歳人口の減少などに加えて、高等教育の学際化・高度化などの強い要請に後押しされた形での「大学院重点化政策」の展開が求められています。このような時代の「潮の流れ」を見定めつつ、教学改革を着々と推進しています。また、今年中に明治大学の特色(存在感)を示す教育研究の新組織・内容などを提言し、将来に備えていきたいと考えています。
 最後になりましたが、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
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