19番が氷上に下りると観客の視線は集中する。インカレ初の5連覇を成し遂げた明治。その原動力ともなったのが、石岡アイスホッケー部門主将(政経4)だ。16歳の時にU―20代表に、そして04年のトリノ五輪予選では大学生として唯一日本代表に選ばれた石岡はホッケーに関しては天才的なセンスを持っている。
高校卒業時には全ての実業団から誘いがきた。しかし「ホッケーだけでは食べていけないかもしれない」と思い、大学に進学。入学後は1年次から主力メンバーとして活躍し、数々のタイトルを総なめにしてきた。そんな石岡はプレー以上に上下関係を大切にしている。「けじめはしっかりつけないと」。練習には誰よりも真面目に取り組んできた。そうすることで、部全体の士気を高め、部を引っ張りインカレ5連覇という結果を残した。
卒業後は肩の手術を行い、早ければ夏にはホッケーの本場スウェーデンに飛ぶ予定だ。「目標とされる選手になりたい」と語る石岡は大学から世界へとハードルを変えていく。成長の限界が見えてこない。石岡敏とはそれだけ可能性を秘めた選手だ。
(いしおか・びん 政経4、白樺学園高出、177p・81s) |