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ゲストスピーカーによる特別授業(1月15日実施)

実施日:2016年1月15日(金)
実施場所:駿河台キャンパス 1031教室
科目名:会計情報論B
ゲストスピーカー:増田 純一((株)三菱東京UFJ銀行 法人企画部・国際企画部 CPM室 部長)

実施内容:
 会計情報論Bでは、企業の連結グループとしての会計問題と持株会社制度にみられる会計を扱っている。前年度に続き、今回のゲストスピーカーを三菱UFJ銀行の増田純一氏にお願いし、銀行持株会社の仕組みとメガバンクの経営戦略を中心に講義していただいた。
 まず、銀行持株会社のもと、グループ内にある銀行を中心とした企業の有機的なつながりが紹介され、業務について、付随業務・従属業務・投資専門子会社に関する説明が行われた。
 さらに、銀行持株会社の場合、一般事業会社の株式所有に制約があることなどの法律上の説明もされた。なお、1993年の金融制度改革法についての説明も行われ、歴史的な経過とともに、銀行の現在の経営形態として多くみられる、業態別子会社方式による銀行・証券・信託の相互参入が可能となったことが確認され、1996年の金融ビッグバンで銀行持株会社が可能となったことも説明された。
 以上の持株会社制度によるグループ経営に関する具体的な説明は、連結会計を理解するうえで、大変有益であった。また、投資専門子会社の業務として、ベンチャー企業や事業再生会社への出資が挙げられるが、前述の議決権保有制限の例外であり、一般事業会社との区分を図るための詳細な条件も紹介された。
 最後に、銀行が、どのように融資先を評価するかについて、定量分析と定性分析の両方が挙げられ、特に、定量分析では、会計と財務分析が有用であることが明らかにされた。
 学生からは、積極的な質問が寄せられ、金融と会計の接点をつかむうえでも有意義であった。



                                                     
                                                          名越 洋子(科目担当教員)