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社会連携

漆の講座「日本の伝統文化を支えるウルシ」

開催期間:2014年05月31日
明治大学 社会連携事務室

 天然素材である漆は、その優雅さと美しさと強さで、器物の装飾や、接着剤として、古くから大切に使われてきました。先人たちは様々な技法を駆使し伝統工芸品の漆を今に残しています。この講座では、これら漆塗りの原料となるウルシとその保育、それから得られる樹液(漆)についての最近の研究成果を分かり易く解説し、日本の伝統文化を支えるウルシに関する情報を提供します。

1、はじめに 課題の設定について [宮腰]
2、「植物としてのウルシ」
漆は植物であるウルシの樹液である。ウルシやその近縁種は、日本で古くから利用され、人間とのかかわりが深い樹種である。本講座では植物学の観点からこれら樹種について解説する。[平岡]
3、「ウルシの適正管理」
良質な漆を生産するためには、健全なウルシの林を育てる必要がある。本講座ではウルシの成育に適した植栽適地や漆を採取できるまでの保育管理などについて解説する。[田端]
4、「漆液の特性と利用」
漆液の種類と性質、分析評価およびその利用について解説する。[宮腰]
5、「ウルシ材による染色」
漆の産地である岩手県二戸市では漆採取後のウルシ材を有効利用する試みとして、ウルシ材による織布の染色が行われている。本講座ではウルシ材の化学成分特性と、その特性を活かした利用法である織布の染色について解説する。[橋田]
6、総合討論 「漆の魅力とこれからの漆の利用」

日 時: 5月31日(土)13:00~17:00(開場12:30)
会 場:明治大学 駿河台キャンパス グローバルフロント1階 グローバルホール
料 金: 明大生、リバティアカデミー会員:無料/一般:1,000円
申 込:事前予約制です(全席自由、先着100名)
    ※リバティアカデミー事務局までお申し込みください。
      academy.meiji.jp/course/detail/1602/

■講師紹介
宮腰 哲雄(みやこし てつお)
コーディネータ・明治大学理工学部応用化学科・教授、バイオ資源化学研究所長
バイオ資源化学研究所所長。学術フロンティア推進事業「次世代機能材料漆の高度利用に関する学術的研究」のプロジェクトリーダー。専門は有機合成化学であるが、最近天然物を利用した機能材料合成や機能発現機構の解明を研究している。特に漆の科学に興味を持ち、漆樹液の分析、漆の重合機構、合成漆の開発、漆の工業的利用に関する応用研究、古い漆の分析などを研究している。

平岡 裕一郎(ひらおか ゆういちろう)
(独)森林総合研究所 林木育種センター育種研究室長
人に個性があるように、植物も同じ種の中に様々な違いがある。その違いをDNAレベルで捉えると、見た目だけでは分からない多くの情報が得られる。特に、ウルシのように人との関わりの深い植物のDNAには、これまでの人間の利用の歴史も反映されている。現在はウルシ属やスギなど、利用対象となる樹木集団の種内変異や遺伝的改良に関する研究を進めている。専門は林木育種学。

田端 雅進 (たばた まさのぶ)
(独)森林総合研究所微生物生態研究室長
樹木には様々な病気が発生する。病気の発生には環境や樹木の遺伝的特性などと密接にかかわっている。現在、樹木の適正管理も含めて病気の発生メカニズムを研究している。また、漆の良さを広めるために漆サミットを毎年開催しており、その漆サミットを開催する実行委員会事務局の担当者を務めている。専門は森林病理学。

橋田 光(はしだ こう)
(独)森林総合研究所樹木抽出成分研究室主任研究員
漆液採取後のウルシ材は現在ほとんど利用されていない。ウルシ材にはポリフェノール成分が多く含まれており、この成分には抗酸化性や抗菌性などの有用機能がある。現在はウルシ材ポリフェノール成分の特性や、これを活かしたウルシ材の有効利用について研究を進めている。専門は樹木成分化学。

お問い合わせ先

明治大学リバティアカデミー事務局

駿河台キャンパス・アカデミーコモン11階
東京都千代田区神田駿河台1-1
TEL:03-3296-4423
https://academy.meiji.jp.