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eラーニングを活用した授業

eラーニングとは

eラーニングとは、パソコンやインターネットなどのIT技術を活用した新しい教育システムです。経済産業省が監修した「eラーニング白書 2007/2008年版」ではeラーニングを次のように定義しています。

eラーニングとは、情報技術によるコミュニケーション・ネットワーク等を活用した主体的な学習である。これは、集合教育を全部または一部を代替する場合、集合教育と組み合わせて利用する場合がある。
コンテンツは学習目的に従って作成・編集され、コンテンツ提供者と学習者、さらに学習者同士の間で、必要に応じてインタラクティブ性が確保されている。このインタラクティブ性とは、学習を効果的に進めていくために、人またはコンピュータから適切なインストラクションが提供されたり、双方向コミュニケーションが実施されたりすることを指す。

「eラーニング白書 2007/2008年版」より
(経済産業省商務情報政策局情報処理進行課編/東京電機大学発行) 

eラーニングイラスト


eラーニングには、オンライン学習だけで全ての授業を行うものや、一部分集合学習と組み合わせて実施するもの、インターネットライブ放送などを利用して遠隔授業を行うものなど、さまざまな形式があります。

明治大学のeラーニングを活用した授業では、ユニバーサルアクセスを目指して、「どこからでもいつでも学習できる」オンライン型の教材コンテンツを開発し、「コンテンツ提供者と学習者、さらに学習者同士の間で、必要に応じてインタラクティブ性を確保」できるように、学習者がインターネットを利用して教員や運営スタッフに質問し適切な助言を受けることができる仕組みと体制を用意しました。

明治大学のLMS(Learning Management Systemの略, eラーニングの学習を管理するシステム)を利用して課題提出や小テストを実施すると、その評価は成績として記録され、学習者に素早くフィードバックすることができます。また、学習者は、随時、自らの学習を振り返って確かめることができます。

eラーニングを活用した授業の利点

eラーニングは、従来の教室における対面学習と比較し、場所や時間に拘束されずに理解できるまで何度でも繰り返し学習できる便利な学習方法です。

どこからでも学習できる
パソコンでインターネットに接続し、校外や自宅など、どこからでも講義を受け、学習することができます。

いつでも学習できる
いつでも都合が良いときに学習することができ、自分のペースで学べます。

くり返し学習できる
よく理解できなかった個所など、理解できるまで何度でも繰り返し学習し直すことができます。

学習進捗が一元管理される
学習の進捗やテスト結果などをシステムが個別に記録しているので、自らの学習を振り返って把握することができ、効果的に学習を進めることができます。

eラーニングでは、学習者がパソコンを操作しなければ授業が先に進むことはありません。学習者が「この項目は理解できた」と納得したら、自分でボタンを押して次の授業に進みます。

従来の教室における授業のように、理解できないうちに黒板が消されてしまったり、次の説明が始まったりして、落ちこぼれることはありません。
eラーニングした授業では、学習者が自らのペースで主体的に学習を行うことで、授業の内容をより深く理解することが期待できるのです。

教室における対面授業との違い

イラスト

教室における対面授業では、教員は学習者の反応を見ながら臨機応変に内容を調節して授業を進めることができます。 これに対してeラーニングを活用した授業では、あらかじめ用意された教材で学習者が一人で学習する形で進みます。

もちろん理解できない所やより詳しく解説してほしい個所があれば、学生はインターネットを介して学習内容について質問することができますし、学習の進め方や不安なことはなんでも「ラーニングコンシェルジュ」に相談することができます。

しかし、従来の対面授業のように、教員が学習者の反応から理解度を推しはかって、その場で詳しい解説を追加するといった指導は困難です。学習者一人一人の理解に応じて、指導に必要と思われる教材画面をあらかじめ用意しておかなければなりません。たとえば、対面授業では、教員が後から黒板に書きくわえていたような補足事項なども、教材の中に文字や画像として「見える形」で作っておくことが必要です。

インストラクショナルデザインの基づく授業設計

インストラクショナルデザインとは、授業の質を高めるために、一つの科目の授業を設計する際に個々の学習項目を分析的・システム的にアプローチし、効果的で魅力的な授業の開発を目指そうという考え方です。

前述のように、eラーニングでは教員は学習者の反応を見ながら授業内容を調整していくことはできません。用いられる教材は、さまざまな学習者のニーズに対応することができ、効果的に機能するように設計されている必要があります。

そのために、明治大学のeラーニングを活用した授業では、 インストラクショナルデザインに基づく授業設計と教材開発に取り組んでいます。
長く教育に携わっていても、「インストラクショナルデザインに基づく授業設計」という言葉を初めて耳にする教員もいます。そのような段階で、いきなり全部をというのはなかなか難しいものがあります。そこで明治大学では、「先生に続けてもらうための一歩ずつ」をスローガンに、最初のステップとして、入口・出口・授業内容の明確化、授業内容の見直し、インタラクティブ性の確保を行っています。

教材開発においても、教員が授業の学習効果を高める授業の設計に集中できるように、「リエゾン」という専門スタッフを配置しました。

教員の指示をリエゾンが受けて整理し、インストラクショナルデザイナやコンテンツスペシャリストなどの専門スタッフに具体的な指示を行います。このように教員に対するワンストップサービスを実現することにより、教員の業務拡大、負荷の増大を防止しています。

また、一つの科目すべてをeラーニング化するばかりではなくスクーリング(対面授業)やディスカッション(討議)も適切に活用しながら、その科目の性質や特徴に応じた効果的な授業設計を行っています。