衆議院議員 田中 美絵子

人生で一番勉強したという自信が、
政治家としての財産になっています

2009年の第45回衆議院議員総選挙で初当選し、国政の政治家としてのキャリアをスタートさせた田中美絵子さん。短大卒業後にOL、そして派遣社員としてツアーコンダクターの仕事をしていた田中さんだが、どのような動機から政治の道を歩むことになったのであろうか。

夢と現実のギャップ

 短大卒業後は、正社員でOLの仕事をしていましたが、ツアーコンダクターになりたいという希望を叶えるために転職しました。世界を飛び回って仕事をすることが、昔からの夢だったんです。でもツアーコンダクターという職業はほとんどが派遣社員としての雇用で、この仕事をしたければ正社員より給与と待遇面で劣る派遣社員にならざるを得ないんです。転職してはじめて、派遣社員の過酷さという現実に直面しました。

働いて感じた勉強の必要性

 国会議員秘書をすることになったきっかけは、ツアーコンダクター時代の同僚からの紹介でした。ツアーコンダクターの仕事で日本全国を巡ってみて、地方の疲弊ぶりを目の当たりにして、政治に対する疑問や関心が高まっていたこともあって決断しました。秘書検定準一級は持っていましたが、国会議員秘書の仕事は通常の秘書業務だけでなく、政治のことも理解していないといけないので、当初は戸惑いの連続でした。そして政治の勉強をちゃんとしないとと思い、明治大学の政治経済学部に社会人として通うことにしました。秘書の仕事をしながらの通学は大変でしたけど、明治大学は学生の目線に合わせた学校運営をしてくださるので、時間とお金に乏しかった私にとっては、非常に有り難かったです。奨学金制度、設備、そして大学院への推薦制度などが充実しており、学業に専念することができたことに大変感謝しております。現在も大学院に通っていますが、私の政治の知識はすべて明治で学んだものといえますね。

女性議員の意義と責任

 2007年の統一地方選で、秘書仲間が皆トップ当選したことに刺激を受け、自分も政治家になろうと衆議院議員選挙に挑み当選しましたが、多くの有権者の信任を得たことに、大きな責任を感じています。女性議員は衆議院全体の約1割ですが、女性である私が選ばれた意義と責任を果たすためにできることは何か?をいつも考えています。具体的には、女性特有の病気の対策などに取り組みたいです。また労働環境の対策にも、派遣社員時代の経験も活かしたいです。道のりは険しいですが、やりがいのある仕事だと思っています。

Profile of Mieko Tanaka

短大卒業後、会社員を経てツアーコンダクターとして働く。その後は平田健二、河村たかしの秘書をしながら明治大学政治経済学部に通う。2009年に衆議院議員選挙に出馬し当選。厚生労働委員会委員、災害対策特別委員会委員、決算行政監視委員会委員を務める。1975年生まれ。石川県出身。

明治大学広報
雑誌 明治
meijin Vol.1

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